「NANA」でお馴染みの矢沢あい先生の
隠れた初期名作３選！

矢沢あいの作品といえば、映画化され社会現状にもなった「NANA」が有名ですが、とってもおしゃれで、垢抜けた現代的な画風とは違う、矢沢あい初期作品にも是非、目を通していただきたい、と切に願うのであります。

矢沢作品に貫かれる「少女漫画的名言」は、初期作品群では、より荒削りのダイヤモンドのように、切ないのです。
好きな男子に言われてたら、涙で出そう…な切ない名言。
親友ってなんですか…？
心に突き刺さるジェットコースターに乗って下る時のお腹がスーッとするような、内臓浮遊感覚を存分に味わうことができるオススメの作品たちです。

矢沢あいの初めての単行本デビュー作。
聖子ちゃんカットです。制服スカートはもちろんロングです。時代のアイドルはチェッカーズ。
時代の流行を眺めるのも懐かしいです。

同じマンションに育った、15年来の幼なじみ千里と玲子が、同じ男の子を好きになってしまうストーリー。
趣味も性格もちがう2人が好きになったのは、千里と同じ軽音楽部の杉本圭介。
そんな圭介は千里に想いをよせ告白するのですが、千里は玲子の事を気づかって、自分の気持ちを閉じ込めてしまいます。

似たような経験したことある人、多いんじゃないでしょうか？
そんな、王道ストーリーの結末は、意外な結果に…。

違うタイプの女の子二人の友情物語…。バンド活動…。
NANAの原石がここに凝縮されているような、矢沢あい初期作品「15年目」を是非ごらんください。

矢沢あいの初の本格的連載漫画。
中高一貫の学校に通う、中学一年生の由紀は、テニス部に所属したが球拾いの毎日にうんざりしていました。
親友_真弓の所属する陸上部の助っ人になった時、駿足の才能を見出され、テニス部から陸上部に転部。由紀は自分を見出してくれた高校2年生の先輩に恋をします。

中学一年生から見た、高校二年生、というのはかなり大人でしたよね…。
そんな歳の離れた二人の恋は、異次元のドキドキが止まらない矢沢あい大人ワールドです。

サーフィンってこんな世界なのね！と小学生で初めて教えてもらったのがこの漫画。
当時、圧倒的におしゃれに感じた世界でした。

主人公の橘遙の初恋の人は、小学校の時親の転勤でアメリカに転向してしまった亨。
高校生になった時、遥と亨は、夏の海で再会。
亨は遙のいとこ・一平と同じ高校へ入学し、同じ趣味のサーフィンを通じて仲良くなります。
一平が遙を好きだと知った亨はサーフィンで決着をつけようとしますが、亨のボードが一平に強打し、一平は意識不明に…。

大きな悲劇を前に、遥と亨の恋はどうなってしまうのか…。大きな困難を乗り越えられるのか…。
本編以外にも、小学校時代の番外編や、一平のその後のサブストーリーなど、立体的に彼らの世界が描かれ、本当に彼らがどこかで生きているかのような、そんな気持ちになった作品でした。