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水谷豊が23年ぶりに舞台出演! 拍手喝采が会場を包んだ超人気公演や、柳家喬太郎のゾクッとする落語会も。“ステージ派”なら押さえたい! 9月の必見舞台・番組5本!

こんにちは。WOWOW公式note担当の山口です。毎月この「必見舞台コラム」を担当している福井が夏休みのため、代理で執筆させていただくことになりました。福井と同じく“ステージ派”のひとりとして精いっぱいの想いを込めて、ご紹介させていただきます!
さて、今回は9月に放送される、WOWOWでしか見られない舞台・番組を5作品(※)取り上げます。
すごく見たい舞台でも、チケットが取れなかったり上演会場が遠かったりして生で見られないことってありますよね。WOWOWはそういった作品も映像で全国の方にお届けする存在でありたいと思っています。
本コラムも、舞台好きな皆さんの鑑賞をさらに豊かにする一助になれれば幸いです。(注:見どころに触れている箇所もあります!)コメント欄もご利用いただけます♪
(※執筆時点でDVDなどは確認できない、放送時期に字幕ありで見られるのはWOWOWだけである作品、など)
★8月の必見舞台・番組5作品はこちら!


【Don't miss out! 9月のWOWOW舞台・番組5選】

①帰ってきたマイ・ブラザー 水谷豊×段田安則×高橋克実×堤真一 9月9日(土)後8:00

 まず、何と言ってもこの4ショット! 左から高橋克実さん、段田安則さん、水谷豊さん、堤真一さん。さらに、峯村リエさん、池谷のぶえさん、そして寺脇康文さんという大ベテランが名を連ねています。水谷さんと寺脇さんと言えば、あの大ヒットドラマを彷彿させますよね。また、水谷さんはなんと23年ぶりの舞台出演とのことで、案の定、チケットは入手困難になっていました(私も土日祝公演は諦めて、有休を使い平日昼公演のチケットをなんとか入手しました…)。
 脚本は、TEAM NACSの舞台演出や、自身のコントユニット・ジョビジョバの作・演出・出演、また俳優としてドラマや舞台で大活躍しているマギーさん。演出は、舞台「パタリロ」や學蘭歌劇「帝一の國」シリーズの演出を手掛け、NHK Eテレの子ども番組「みいつけた!」のオフロスキー役としても人気を博している小林顕作さんと、どこを切っても「面白くならないわけがない」という最高の布陣です。

<ストーリー>
 ここは、神奈川県の郊外にある古びたホールのリハーサル室。かつて大ヒット曲を放ちながら、あっという間に表舞台から消えた4兄弟のコーラスグループ〈ブラザー4〉が、令和の時代にひょんなことからSNSで“バズり”、その波に乗って40年越しの復活コンサートを行なうことに。コンサート当日、開演の数時間前に初めてリハーサルをしようとする4兄弟(長男:水谷豊、次男:段田安則、三男:高橋克実、四男:堤真一)と、復活に胸がいっぱいになっているマネジャー(寺脇康文)。それぞれが胸に秘めている〈ブラザー4〉への想いと、まったく進まないリハーサル。そこに40年間ずっとファンを続けているという姉妹(峯村リエ、池谷のぶえ)が駆け付けて…。果たして、4兄弟は無事に復活コンサートの幕を開けることができるのか!?

 23年ぶりの舞台を伸び伸びと楽しんでいらっしゃるように見える水谷さんを、がっちり脇で支える頼もしい“弟たち”と“マネジャー”の安定感と絶妙なバランス。また、同じく百戦錬磨の峯村さん、池谷さんの自由さが、ワンシチュエーションの舞台を華やかに彩ります。時に、役ではなく本人が吹き出してしまっているように見えるくらい、お互いに「笑わせてやろう」というお芝居に、こちらもつられて大爆笑。すっかり〈ブラザー4〉のファンになった終盤、目には見えませんが、続々とホールに集まってくる往年のファンのざわめきが聞こえてくるような気が…。
 拍手喝采が会場を包み込むカーテンコールまでの約95分間、笑って笑って、時にジーンとして。永遠にこの4兄弟+3人を見ていたい! 今後の彼らを応援したい! と本気で思いました。皆さんも、きっと最後は復活公演にやって来たファンの気持ちになっているはずです。
 それぞれの表情までしっかり見られるのも映像ならではですし、なんと4兄弟のスペシャルインタビューも放送されますよ! ぜひ一緒に、〈ブラザー4〉を応援しましょう!

▼「帰ってきたマイ・ブラザー 水谷豊×段田安則×高橋克実×堤真一」の詳細はこちら


②柳家喬太郎 「にんげんこわい」の落語会 9月16日(土)後10:30

 落語はまだまだ初心者ですが、柳家喬太郎師匠の落語は“演劇的”といいますか、演じ分けのすばらしさはもちろん、喬太郎師匠の演じる女性が本当に艶っぽく…(見た目はいいオジサンなのに! 笑)。それを見たいがために、機会があれば公演に足を運んでいます。そんな喬太郎師匠が、WOWOWのオリジナルドラマに出演しているのをご存知でしょうか。
 2022年に誕生した連続ドラマW-30「にんげんこわい」シリーズは、落語の中でも“人間の怖さ”が際立つ演目をドラマ化したオムニバス作品。その“語り”を喬太郎師匠が担当し、さらに各話の最後にご本人が登場して、落語の解説やドラマの感想を語る…という活躍を見せています。
 今月からスタートした第2弾「にんげんこわい2」でも続投している喬太郎師匠ですが、今回、そのドラマの原作となった落語の演目「紙入れ」と「品川心中(上)」を自ら披露! つい先日、8月9日にヒューリックホール東京で、観客を入れて行なわれたその「落語会」の模様を放送します。

 公演当日は平日にもかかわらず多くの観客が詰めかけており、喬太郎師匠の人気ぶりを改めて実感しました。
 開口一番の一席の後、涼しげな着物、透け感のある鮮やかな青の羽織に身を包んだ喬太郎師匠が登場。少し前から足を痛めて正座が厳しく、講談などで使用する釈台を前に置き、足を緩めて着座。そのおわびの言葉に、客席に漂う(大丈夫かな、ちょっと心配…)という空気を、「笑点の司会じゃあないですよ!」と、瞬時に笑いに変換していくさまは、さすがでした。

 落語自体は番組を見てのお楽しみですが、私が楽しみにしていた喬太郎師匠演じる“女性”は、両演目ともにさく裂していました! …TV放送大丈夫?? と別の心配が生じるほどの色っぽさ(笑)。「下半身が(釈台で隠れて)見せられないのが残念…」とニヤリと笑う喬太郎師匠渾身の“女性”たちをお楽しみに…!
 また、ドラマ化された「鰍沢かじかざわ」を入船亭扇辰師匠が披露。「このあっつい真夏に『鰍沢』なんてさぁ…やりたくねえよなぁ…」とマクラでぼやきつつ、すっとかさをかぶり、吹雪の中を懸命に歩く姿(仕草)で、観客を一瞬にして真冬の雪山に導く扇辰師匠。寒さや震えが伝わってくるような声色と“擬音”。まさに「にんげんこわい」の落語会にふさわしい演目で、終始目が離せませんでした。笑えるのに“ゾッとする”不思議な感覚をぜひ番組を見て体感してみてください。

 そして今回、ゲストに「にんげんこわい」のシーズン1(第1話「心眼」)にも出演されていた、落語好きで有名な東出昌大さんを招き、喬太郎師匠とのスペシャルトークも実施。お2人は何度かTV番組やイベントで共演経験があるとのことで、和やかな「落語トーク」が展開。ぽんぽん飛び出す落語の演目や噺家さんのお名前に、ついていけない自分が情けなかったのですが、周りの方々は大きくうなずいたり声を上げて拍手をしたり。落語をドラマ化する難しさや、ひとりで完結する落語とチームで作り上げるドラマの現場での“責任感”の違いなど、興味深いお話しが飛び出しました。

 時間が過ぎるのを忘れるくらい楽しく、あっという間の2時間半。
 「ドラマと落語はストーリーが全然違う」と喬太郎師匠。その違いを、落語とドラマの両方で比較しながら、楽しんでいただければと思います。

▼「柳家喬太郎 『にんげんこわい』の落語会」の詳細はこちら

▼連続ドラマW-30「にんげんこわい2」をWOWOWオンデマンドで見るならこちら


③そのほか9月必見の舞台・番組3作品

 以上、9月放送の2作品をご紹介させていただきましたが、このほかにも、ミュージカルスターから、アーティストまで多彩なキャストが出演し、伝説的な漫画「北斗の拳」をミュージカル化した話題作、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』(2022) 大貫勇輔×平原綾香×福井晶一 Ver(9月23日(土・祝)放送。Wキャストの別バージョンは10月放送予定)や、今年9月に3度目の上演が行なわれるミュージカル『生きる』 市村正親バージョン(9月2日(土)放送)、また宝塚プルミエール 宙組公演(9月30日(土)放送)では、いよいよ大劇場お披露目公演を迎える宙組の新トップスター・芹香斗亜と、桜木みなとのインタビューをいち早くお届けするなど、9月もWOWOWでしか見られない多彩な作品をラインナップしています。

▼WOWOWステージの放送全番組リストはこちら

終わりに…

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。代理として初めて書かせていただきましたが、舞台公演の楽しさやワクワクを文章で伝えることの難しさを改めて感じました。
 私は、開演前のざわざわした客席が、すうっと暗転していき、音楽が大きくなるにつれ客席がシーンとなってきて…ふっと舞台が明るくなり、物語が始まる。この一瞬が好きなんです。ほんの数秒前までの現実から一気に別世界に引き込まれる。映像で見るときも、やっぱりこの瞬間がワクワクします。ぜひ、この暗転から舞台世界に引き込まれる一瞬を、客席にいる気分で楽しんでいただければと思います。
 見る人によって、感じることや受け取るメッセージが違うことも舞台公演の魅力の一つです。WOWOWで放送される作品を見て、皆さんそれぞれの受け止め方で、たくさんの舞台に触れて、舞台を好きになっていただければ幸いです。
 10月の必見舞台コラムは福井がお届けします! ぜひ楽しみにお待ちください!

【山口の〈偏愛〉プロフィル】
WOWOWプログラムガイド編集8年目、WOWOW公式note担当4年目。
舞台の面白さに目覚めたのは友人に誘われて見た、2004年東京・パルコ劇場で上演されたマーティン・マクドナー作、長塚圭史演出の「ピローマン」(この作品の主演は高橋克実さんでした)。これをきっかけに、舞台公演を手当たり次第見に行くようになり、2008年頃からは舞台好きが高じて、休日や仕事終わりに、さまざまな劇団のボランティアスタッフとして、チケットの“もぎり”や物販、座席案内などのお手伝いをするように。ほぼ毎週末どこかの劇場にいる…という日々を送り、当時は年間150本ほど舞台を見ていたような…。
現在は、その熱も落ち着き(笑)、「これは絶対見よう!」というものを厳選して、月に2、3作品見ているという舞台ファンです。狭く浅く…これからも舞台を偏愛していきます!

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