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【読書】「徳川家康」1巻〜26巻 山岡荘八 山岡荘八歴史文庫

小さい頃から人質として預けられ、艱難辛苦を乗り越え、先駆者的横暴君主と兄弟分になり、成り上がり悪魔的人間洞察者に仕え、日本の平和を願って最後に君主となってその後260年余り続く幕府の礎を作った物語と書いてしまえば100字で終わる。

これを山岡荘八は文庫本で二十六巻にも渡る物語にした。
新聞連載で1950年から17年にわたって連載された。
分量に圧倒される。
長くかかった人では読み終わるのまでに3年かかった、ということを聞いた事がある。

フィクションである。
史実を元にしたフィクションであり、人間関係をはじめ様々なことが細かく描写されているので本当にあったことのように感じる。
それを書き切る文章に圧倒される。

一生に一度は読むべき小説だと思う。
時間があるうちといえば若い方がいいと思うが、人間関係を礎になる人情って分からないかも知れない。
私は50歳代後半に一気に読んだのだが、遅かった、という感がある。
もっと早く読んでおけばよかった。
二十六巻の中に一貫としたテーマがあって、それを徳川家康の人生に合わせて描いているので何歳からでもいい、ともいえるが、少し社会でもまれた30歳代のうちに読んだ方がいいと思う。
その後の人生に影響を与えてくれるはずだ。





  

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