金曜日は、グルメとお酒関連のお話しをする日…
 
ここ数ヶ月、ちょっと贅沢なのですが、日清の『どん兵衛』をプレミアム版の『最&強どん兵衛』に変えています。
少々お高くつきますが、もう通常品に戻れません。
グルメネタの日ですのでその話をしようと思いましたが、昼間に Facebookの方に挙げてしまいました。
いえ、大した話しじゃありません。
通常の『どん兵衛きつねうどん』が調理５分のところ、『最&強どん兵衛きつねうどん』は８分。
姉妹品の『同天ぷらそば』が調理３分のところ、『最&強どん兵衛かき揚げそば』は５分です。是非ご注意ください(笑)

さて先週、『カフェオレ』と『カフェラテ』と『カフェモカ』の違いを整理しましたが、意外と好評のようでしたので（自分で言います）、気をよくして『ビュッフェ』と『バイキング』と『カフェテリア』の違いを整理しておきます。

【バイキング】

バイキングは、一定の料金で食べ放題になる食事形式を指します。
定額を払ったうえでの『焼き肉食べ放題』等がバイキングに該当します。

バイキングという呼び方は、帝国ホテルの社長がデンマークで『スモーガスボード』という食べ放題システムを見て、日本に持ち込んだとされています。帝国ホテルにて『インペリアルバイキング』という名称で提供されるようになり、食べ放題＝バイキングという呼び名が一般に広まっていきました。
『バイキング』は和製英語であり、海外では通用しない言葉です。
デンマークから北欧のイメージで『Viking(海賊)』と名付けたと推察されます。

筆者世代では、アニメ『小さなバイキング・ビッケ』で馴染みのある言葉ですが、最近ではあまり使われなくなってきたようです。
『焼肉食べ放題』のチェーンは大人気ですが、『焼肉バイキング』とは名乗っていません。ホテルで『ケーキ食べ放題』のイベントを打つ時も、『ケーキバイキング』ではなく『ケーキビュッフェ』としています。『バイキング』はもはや、昭和の遺物なのかもしれません。

『バイキング形式』といった場合、料理の提供形式は特に定められていません。
追加料理を店員にオーダーして持ってきてもらうパターンや、セルフサービス形式で好きなものを好きなだけ取りに行くパターンもあります。後者のスタイルを以て『ビュッフェ』を名乗るパターンが増えているのが実情です。

【ビュッフェ】

まず本来の意味でいえば、『ビュッフェ』は立食スタイルでのセルフ形式を指します。好きなものを取り、取った分だけの支払いをする仕組みであり、必ずしも食べ放題ではありません。

『ビュッフェ』はフランス語で『戸棚･キャビネット･クローゼット・飾り棚』。
フランスの簡易食堂等で、横長の飾り棚に並んだ料理から好きなものを自由に選ぶ食事スタイルから名づけられています。
従って、今の日本では学食や社員食堂、小鉢や一品料理などを自分で選んでトレーに載せてレジでまとめて会計するスタイルの店は、ビュッフェに含まれます。
実はこれらはカフェテリアと呼ばれるのが一般的なのですが、それについては後述します。

【カフェテリア】

カフェテリア（cafeteria）は、スペイン語でセルフサービスの食堂を指します。

自分で好きなものを取って食べる『アラカルト（単品ずつ注文）』形式をカフェテリアといいます。カフェテリアでは料理1品1品に値段が付けられており、取ったものの単価の合計を支払います。
『ビュッフェ』のところで挙げた、学生食堂・社員食堂や、『丸亀製麺』のようなセルフうどん店、『ザ・めしや』のような小鉢を自分でピックアップする大衆系食堂は、この形態ですね。

さて、ここまでを整理すると、次の２つは明確です。
『バイキング』は一定料金での食べ放題。
帝国ホテルで始まったサービス形態だが、最近は『食べ放題』や『ビュッフェ』と呼ばれている。
『カフェテリア』は単品から好きなものをアラカルトでチョイスする形態。自分で選んだ分だけ支払い額も変動する。

では『ビュッフェ』は？
スペイン語で『カフェテリア』と呼ぶスタイルをフランス語で『ビュッフェ』と呼んでいるだけなので、必ずしも『定額食べ放題』には非ず。
しかしながら、ホテルのモーニング、或いはケーキやスイーツ等で、『バイキング』と呼ぶと昭和っぽいし、『食べ放題』というと雰囲気が損なわれそうな業態で、『ビュッフェ形式』と呼ばれているのが日本独自の実情…

ということで、注意事項２点です。
１．海外では『バイキング』は通じない。食べ放題かどうかは『All-you-can-eat（或いはsmörgåsbord）』の表示を確認すべし！
２．日本でも『ビュッフェ』が食べ放題とは限らない。入店時に料金システムをよく確認して、定額食べ放題か、定額で一巡だけ取れるタイプか、アラカルトで単価設定されているのかはしっかり確認すべし！