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【大腿四頭筋の運動療法】「大腿直筋」を抑制した状態で、選択的に運動療法を行う方法!


今回は…

大腿四頭筋の運動療法がテーマ。


病院や整形外科で「太ももの筋トレ」を指導されましたという患者さんはとても多いですが、その方法のほとんどが大腿直筋の筋トレになっているケースが多いです。


そもそも大腿四頭筋のトレーニングが必要かどうか判断する必要がありますし、大腿四頭筋の運動療法のやり方も工夫をしないと、ほとんどの人が逆にやらないほうが良くて、膝関節や股関節の状態が余計に悪くなることも仮説することが出来ます。


今回のコラムでは、実際にやっている大腿四頭筋の運動療法を臨床で活用できる方法を紹介するので、膝疾患や股関節疾患を診る際には運動療法を行う際の参考にして頂ければと思います。


大腿直筋を鍛えたい場面はない

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説明するまでも無いですが…

大腿四頭筋も1つの筋肉ではなく、大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋と分かれており、それぞれ特徴があります。


臨床の中では、「内側広筋の弱化」が圧倒的に多く、内側広筋の運動療法を行う場面は多いです。逆に、大腿直筋を運動療法で積極的に使っていく様なことは臨床では基本的にはゼロであって、むしろ大腿直筋を抑制した状態を作りたいのが理想です。


そのため、「大腿直筋を働かせない様な抑制した状態」で運動療法を行うことで、目的とする「内側広筋」を始めとする大腿広筋群に収縮が入りやすくなります。


広筋群を働かせるための前提条件

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大腿直筋を抑制した状態での運動療法を行う前段階ですが、大腿広筋群を働かせるためには、「膝関節伸展制限がないこと」「動作時に骨盤前傾〜中間位で行えること」が前提になります。


大腿四頭筋の運動療法も必要なことは間違いないですが、優先度としては「膝関節の伸展関節可動域の制限がないこと」「骨盤前傾〜中間位で姿勢保持・動作が行えること」が優先度は上です。


そのため…

大腿四頭筋の筋力トレーニングの前に、やるべきことはあります。


膝関節伸展制限がある状態で、歩行や立ち上がり動作などの日常生活動作を行うと、大腿四頭筋の中でも「大腿直筋」を常に使い続ける状態になり、脛骨の前方変位や膝蓋靱帯炎やパテラの可動性低下などの問題に繋がりやすいですし、骨盤後傾位や骨盤前方シフトした様な状態で動作を行っている時点で、大腿直筋に対する遠心性収縮が常に生じている状態になります。


病院や整形外科で大腿四頭筋のトレーニングを指導されている患者さんも多いですが、「膝関節の可動域制限」や「骨盤前傾〜中間位での動作が行えていない」時点で、大腿四頭筋を鍛えようとすると大腿直筋がメインに作用する状態になります。


大腿直筋を抑制させた状態の運動療法とはまた別の話ですが、この大腿広筋群を働かせるための条件としては上記で紹介した2つが非常に重要になるため、押さえておいた方がいいポイントになります。


大腿直筋を抑制させた運動療法

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大腿直筋を抑制した状態の運動療法ですが…

やり方としては超シンプルです。

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