見出し画像

日記:シグルイを読んだ

「武士道は死狂ひなり。一人の殺害を数十人して仕かぬるもの」

シグルイは 原作:南條範夫・作画:山口貴由の時代劇漫画であり舞台は徳川家光公の治世、江戸時代。

またこれらは南條範夫の時代小説『駿河城御前試合』の第一話「無明逆流れ」が原作である。


当時、能美無双とされた虎眼流の剣術道場で腕を磨きあった藤木源之助、伊良子清玄ふたりの因縁が、家光公の実弟である忠長公への上覧試合にて結実し、その対決と因縁を描いた作品である。

漫画シグルイは、時代考証や登場人物のバックボーン、展開の構成の精妙さなどもさることながら、何よりも決闘のシーンの作り込みが非凡であるのだ。

登場人物らは剣術で身を立てんとする人間たちのため、決闘は常に真剣で行われるのだが真剣による闘いは斬られたら終わりなのでリアリティを追求した作品であればあるほど描き方が難しく、地味であっという間になってしまいがちなのである。

その点、シグルイ劇中の戦闘はリアリティと派手さ、命中すれば絶対必殺のスリルがすべて成立したもので必見ものである。


また、劇中に登場する必殺技がいくつかあるが、それらのかっこよさもまた素晴らしいものである。

せっかくなのでここでいくつか紹介したい。(ネタバレ注意です)

・無明逆流れ
主人公の一人、美形の天才剣士 伊良子清玄が視力とともに武士として身を立てる野望を失い、そして編み出した異形の必殺技。

地面に突き立てるようにした刀の切っ先を足の指で万力の如く固定し、全身の捩じりを以て殺人デコピンのように解放し神速の斬撃を見舞う。

欠点として足が破足(不自由)になる。

画像1


・虎眼流 星流れ
主人公らが師事する虎眼流道場に伝わる必殺技。

中指と薬指で刀を握る特殊な握りに加え、左手で切っ先を摘まみ限界まで斬撃力を高める点が特徴である。

弱点としては、隻腕では放てない上に完全に振り切ってしまうと二段目の斬撃が不可能の点。

また、虎厳先生の6本指でやるのが流れ星、それ以外弟子たちがやるのが星流れらしい。

画像2


物語的にはほぼ鬼滅の刃なのでおすすめです。

そんなシグルイは2022年3月現在、漫画BANGにて無料配信中です。(ここのアプリは無料で最大1日12話くらい読めるのでおすすめです。)


おわり

この記事が参加している募集

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?