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大脳皮質は、大脳表面に広がる、神経細胞の灰白質の層である。わずか1.5~4.0mm程度の厚さの層が、ヒトの知覚・運動・思考・記憶といった高次機能を司っている。なお、大脳皮質は右脳・左脳で分けられるが、おもに右脳は感覚的思考(自律神経や感性、記憶)を司り、左脳は論理的思考(知覚、思考、判断、意思、感情など)を司る。

(1)3種類の溝によって4つの「葉」に分けられる

大脳の表面には多数のしわがあり、正式には脳溝と呼ばれる。多数の脳溝のなかで、特に重要な3種類の脳溝がある。

1)中心溝(ローランド溝)

前頭葉、頭頂葉の境界を形成する。中心溝の前方は「中心前回」、後方は「中心後回」と呼び、それぞれ一次運動野、一次体性感覚野を形成する。

2)外側溝(シルビウス溝)

前頭葉、頭頂葉、側頭葉の上下の境界を形成する。ヒトの脳が生まれてもっとも初期に形成された脳溝のひとつと言われる。

3)頭頂後頭溝

頭頂葉、後頭葉の境界を形成する。

(2)大脳皮質の4つの「葉」とそれぞれの機能

脳溝を境界として、大脳皮質は4種類の「葉」=前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に分かれる。さらにそれぞれの葉に点在する「野」は、個別の機能を担っている。脳が部分別で異なる機能を持っていることを「機能局在」と呼ぶ。(それぞれの詳しい機能は、各noteで紹介)

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