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ぷちとりっぷ〈城ヶ島〉 #4 海風を感じながら馬の背洞門へ続く道を歩く

緑に囲まれた道を割と延々と歩いていたのだが、すれ違う人は、みんなカップルだったり友達同士だったり、とにかくひとりで歩く人がいなかった。
城ヶ島灯台へはこちら。

この感動を分かち合えないことに一抹の淋しさを覚えつつ、ひとりだからこそ自由に動いて見られる風景もあると思い返す(もとは友人と来るはずだったから、最初からひとりだったわけではない)。
こんなことを書いているが、ひとりで出歩くこと自体にさして抵抗はない。ただ、あまりにもひとりでいる人が少なくて、つい比べてしまう悪い癖。

何はともあれ、ウグイスとトンビの鳴き声をBGMに亀の歩みで進む。

右側には海。
人がいた。
道を間違っていなかったと一安心。
紫陽花が咲いていて吸い寄せられる。
どこまでも続きそうな道。
第二展望台に到着。
馬の背洞門が見えた!
しかし、ここから降りるようだ。
木々の間から船。
青い。広い。
ちらっと城ヶ島公園の灯台が見えた。
まだ大分遠い。
階段を降りると、海風がより強くなり気持ちいい。
日差しは強いものの、風は涼しくてしばし佇んで休憩。
降りてきた。
これをまた登るのかと若干ぐったりしなくもない(意外に距離があった)。
自然の力でこんな穴ができる。
人間には到底太刀打ちできない。
だからこそ、絶景と言われるのだろうけど。

ちょうど、潮が引いていたときだったのか、岩場にたまった水に取り残されてそうな魚を見つける。

綺麗な青い魚。
じっと見てると水中の貝的なのが動いているのが分かる。加えて、しゃがみ込んで写真を撮っているとフナムシや、よく分からない虫もあちこちいるのが見えて、ときどきひぇっと後ずさる(虫苦手)。

しばらく魚を見て立ち上がると、戻ってきた人たちが猫いたね~と喋っているのが聞こえて、ついあたりを見回す。
こんな海岸に猫?と思ったら、白黒の猫が器用に岩場を歩いているのを見つけた。

さっそく追跡開始。
警戒心が強そうだったので、びっくりさせないよう、少し遠くから。
お亡くなりになった魚には目もくれず。
ひょいっと。
おお、いっぱい。
ぐるぐる回りながら、まるでひとつの大きな魚のようにうねっている。
じっと様子を伺う。
なに見てんのよ。
と言わんばかりに睨まれてしまった。

魚も挑発するかのように、猫のそばまで寄るものの逃げ足(?)が早く、ねこパンチでは捕まえられなかった。
周りではこの攻防を見ている人が多く、ちょっとした見世物のようになっていた。しばらく粘っていたが、結局捕まえることができず、退散。魚も自分の命がかかっているから必死だ。

海岸を歩いて、もっと海のそばまで行こうかとも思ったけれど、まだ先は長そうだったので、そちらは諦め元の道に戻ることにする。ということは、降ってきた階段を今度は登らなければならないわけで。そこそこ距離のあった階段を少しだけ恨めしく見上げ、よし行くかと覚悟を決める──ほどの距離ではべつにないのだが。

さて、またしても長くなったのでここで区切り。
なんだかひとつひとつしか紹介できていない。


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なぜだか一気にいいねが増えて驚いている。


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