物売るってレベルじゃねぇぞ!ニキが好きな理由。

ネットにはレジェンドと呼ばれる人々がいる。
その中でも「物売るってレベルじゃねぇぞ!ニキ」が特に好きだ。

物売るニキは2006年11月11日、カオス状態となっていたプレイステーション3の販売列で声を上げた英雄的人物である。

人が押し寄せ、悲鳴や怒鳴り声も聞こえる中、「物売るってレベルじゃねぇぞ!」とめちゃくちゃ全うなクレームを入れていた。

あれから17年経った今でも動画サイトではニキの勇姿を見ることが出来る。
今の時代、TikTokや、かの有名なスシローペロペロ少年など、いくらでも面白(迷惑)動画を見ることが出来るのに、未だにハートを鷲掴みにされている。

なぜこんなにも物売るニキに惹かれてしまうのか考えてみたところ、4つの理由が見つかった。
これ以降は、私個人の独断と偏見のみで語ることになるが、ニキが好きだからこその話であって、決してディスっているつもりはないことを宣言しておきたい。

①透明感溢れるパフォーマンス

2006年はmixiがブイブイいわせていた時代で、ニコニコ動画のサービスが開始された年だ。
SNSや動画サイトはあったものの、現代のように素人が気軽に発信を楽しめたわけではなかった。
それを踏まえて考えると、物売るニキは「目立ちたい」「面白いと思われたい」「バズりたい」などの下心がなく、限りなく透明に近い心で「物売るってレベルじゃねーぞ」と叫んでいたはずだ。
真っ直ぐな気持ちは人々の心を打つというが、ニキのパフォーマンスはそれを体現したものと言えるだろう。

②徹底的なブランディング戦略

あれから17年。
インターネットは驚くべき速度で発達した。
全世界総発信社会となった今では、ニキのように圧倒的知名度があるとフォロワーをごっそりと獲得することが出来る。写真や動画を出して芸能人気分を味わえるだろうし、商売にも繋がるかもしれない。

それにも関わらず、ニキに関する情報は一切出てこない。小金稼ぎやチヤホヤされることには興味がないのだろう。

FacebookやTwitterくらい発掘されても良さそうなものだが、特定はされておらず、
ベールに包まれたミステリアスな存在となっている。
レアリティを高めることに成功したニキだからこそ17年間もレジェンドとして第一線を走ってこられたのだと考えている。
露出が多すぎて飽きられる現象はよく見るが、徹底的に姿を隠し、存在そのものに価値を持たせているニキはブランディングの鬼だと思う。
もし、ニキが表舞台に帰ってくることになったら鬼滅の刃なんて目じゃないほどの大大大ブームになるはずだ。
帰ってきてほしい気持ちと、ここまで神聖な存在になったニキに今さらノコノコと出てきて欲しくない気持ちでアンビバレント。

③二次創作に向いている

「物売るってレベルじゃねぇぞ」以降のニキの人生を想像するのが好きだ。
私は絶望的に絵心がない人間なので、漫画に出来ないことがとても悔しいが、ニキに対する妄想が止まらない。

ニキの職場でも話題になったのだろうか?

甥っ子さんや姪っ子さんは自分のおじさんが物売るニキだといつ気がついたのだろうか?
お友達から「お前のおじさん、ネットに出てる物売るレベルのやつだろー!」とか言われたのだろうか?

ニキのご両親は息子がネットのレジェンドになっていると知っているのだろうか?
そもそもご近所でも話題になったのだろうか?
あの動画の拡散後いい感じになった人には「プレステ3の人だよね?」とフラれたのだろうか?
2023年の今でもやはり街で声をかけられるのだろうか?

等々、とにかくニキに対する疑問・妄想が止まらない。
ここまで想像を掻き立てられるのも、ニキの徹底したブランディングのおかげなのだろう。
私に画力があったら絶対に漫画にしたかった。

④そもそも汎用性が高い

「物売るってレベルじゃねぇぞ」
というたった19文字のシンプルな言葉だが、めちゃくちゃ汎用性が高い。
「物売る」を自分の好きな言葉に変えるだけでなぜか面白くなってしまう。
例えば、酷暑の今だと
「料理するってレベルじゃねぇぞ!」
とか
なんかメイクをしたくない時には
「メイクするってレベルじゃねぇぞ!」
とか。
料理したくない。
メイクしたくない。
と口に出して言うよりも、クスリと笑えてメンタルにもいい影響を及ぼしているのではないかと思っている。

上記の4つが、私がニキを好きな理由だ。

今でも色褪せることなく、朝獲れ鮮魚並みのフレッシュさを保つニキはやはり逸材なのだろう。
17年間も同じ人に心を奪われているなんて自分自身でも信じられない。
私はとにかくニキが大好きなのだ。
元気がない時、やる気がでない時、モヤモヤした時、いろんな局面で救われてきたので、いつか直接お礼を言うのが夢だ。

ニキ、2006年11月11日、あの行列に並んでくれてありがとう。
「物売るってレベルじゃねぇぞ」の一言を言うためだけにタイムリープをしてる説もありますが、本当ですか?

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