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「お店の "薬膳カレー" は "薬膳" ではない」と聞いて、ラクになった話

「お店でよくある ”薬膳カレー” って、あるじゃないですか。あれ、薬膳じゃないんですよ」

という、薬膳の先生の衝撃発言を聞いたとき、まさにそのカレーがきっかけで薬膳を学びたいと思うようになったわたしは固まりました……

1.お店の "薬膳カレー" が "薬膳" ではない理由

「一般的なレストランで提供されている薬膳カレーというのは、お客さんの体調を聞いてから料理がはじまるわけではない。
 "おいしいこと" や "薬膳によく使われる食材が入っている" ことが目的になっていて、食べる人の身体を見て、食材を決めたわけではない。
その人の身体の目的に合わせて食材を選ぶという考え方が薬膳なのに、お店にある薬膳カレーは、食材が先に決まってしまっている。
だから、よくあるお店の薬膳カレーは、本来の意味での薬膳ではなく "薬膳っぽい食材が使われたただのカレー" 。
もちろん、中には本来の薬膳の考え方に沿って、つくっているお店もありますけど……

松の実やクコの実など、漢方の食材が入っているお料理がすべて薬膳料理…というわけではなくて、

・体が冷えたから、温かいスープを飲む
・風邪を引いたから、しょうがを食べる

といったように、「〇〇だから△△にする」と食事をとることは、すべて薬膳なんですよ。」

この先生の言葉にハッとしました。

なんだ、いつも薬膳してるじゃん!!!!

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汗をかきたいから、お昼はスパイスカレーにする……これも、薬膳だったんですね。

2.薬膳は超シンプルだった

漢方とかハーブとかそういうものを駆使した料理が薬膳だと思っていたわたしは、薬膳って、ものすご〜〜く高尚で、むずかしいものだと思っていたのです。

だって「かんたん薬膳レシピ」みたいな本にのっているレシピって、具材は家にないものばかりだし、工程も複雑だし、そもそも正解の味がわからないのにひとりで作れないし、そういう教室や学校に通わないと作れないのかな〜って思っていたんですよね。

でも、先生のおっしゃる薬膳の定義は超シンプル

「肌が荒れてるから野菜とろう」とか「眠れないからカモミールティー飲もう」とか、自分の身体を基準に食べ物を選ぶことが、薬膳。

「薬膳入門」の市民講座、全3回の第1回の冒頭で先生がお話していたこのお話に、まさに目からウロコが落ちました。
自分の中で何かがすっかり腑に落ちてしまって、2回目から行かなくなったという、ダメな生徒がわたしです。
(今思えばとても素敵な先生でした……たった3回の講座…しっかり行っておけばよかった……)

3.幸運な出会いでした

一番初めにお会いした先生が「薬膳は高尚です!難しいです!覚悟してくださいね!」と言わずに、「いつもみなさん薬膳しているんですよ〜ふふふ〜」と教えてくださったおかげで、わたしはほんとうにラクになれました

その道のプロでありながら、初心者が入りやすい言葉をかけられる方って、本物の先生だな……と思います。
なかなか言えないですよね。
自分が極めた物事を「簡単なんですよ〜」って、なかなか言えないと思います。
わたしは、この先生の言葉のおかげで、まずはやってみよう!と思えました。

とても幸運な、ありがたい出会いでした。

ほんのすこしのきっかけで、暮らしがポンッとおもしろくなることってあるんですよね。

これからも、まずはやってみる
動きながら考えていきたいなと思っています。

明日も自分のためのおかゆをつくるのがたのしみです。

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