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業務アプリケーションシステムの開発・構築・運用管理の標準化 Ⅳ 基盤構築(アプリケーション基盤、

業務アプリケーションシステムの開発・構築・運用管理の標準化(Ⅳ 基盤構築(アプリケーション基盤)
システム基盤、運用管理基盤)とシステムテスト
Standardization of the software development management、infrastructure construction management、and operation management of business application systems. (Ⅳ. Construction of infrastructure (application infrastructure、systems infrastructure operations infrastructure) and system test)

鈴木一明
Suzuki Kazuaki

1.はじめに
 「前編」でも述べたが、汎用機の時代は、大規模アプリケーション開発が主流で、殆どが、電子計算機メーカーで構築されていた。そのため、特に発注 者は移行基盤や運用保守基盤を意識しなくても、問題なく稼動していた。しかし、インターネットとサーバ機器の普及に伴い、発注者側においては、システム開発・導入が業務担当部署に分散されると共に、受注者側においても、アプリケーション開発のみを行うITベンダーやサーバ機器等の販売のみを行うITベンダーが台等しはじめ、ITベンダーの多種多様化が進んでいる。そのため、業務シスムを開発・導入するフェーズにおいては、マルチベンダーに対するマネジメントが発注者に求められている。
 マルチベンダーに対するマネジメントが行われず、ITベンダー任せとなり、システム運用・基盤構築の成果物が策定されていないケースが多く見受けられる。運用・保守管理におけるシステム運用・基盤構築の設計書や環境構築手順書は、システム基盤のリプレース時や障害対策時に必須となる成果物である。
システム運用・基盤構築は、アプリケーションの基盤であり、アプリケーション開発の処理方式設計を要求要件として調達される。ハードウェアやソフトウェア等の調達においては、アプリケーション開発の工程と連携し、競争入札の事務手続きを含めた調達期間の確保が重要となる。機器類の調達期間は競争入札の場合は、特に無視できなくなる。例えば、機器類の調達価格が10万SDR以上の場合は、国際競争入札となり、調達期間も数ヶ月を要する。業務 システムの規模を企画フェーズで十分に検討し、システム運用・基盤構築の要件定義の作成期間を踏まえた全体スケジュールを設定することが重要である。
 「第Ⅲ編」で開発標準を解説したが、本編では、アプリケーション開発と密接に連動するシステム運用・基盤構築における成果物やその関連について解説する。

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