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社会人大学人見知り学部卒業見込み

「完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込み」
若林正恭 角川文庫

大学の生協で購入した。
今までオードリーのオールナイトニッポンは何回か聞いていたけど、初めて面白いと思える回を出逢えて(失礼)オードリーに興味が湧いていた時期にこの本に出会って読んでみることに決めた。(今は毎週きいてます)

一冊を通して若林正恭というひとりの人間が様々な経験を経て、様々な思考を巡って、成長していくさまがとても面白かった。

若林さんのパーソナリティが丸々入れ替わるわけでは決してなくて、でも全く同じかといえばそれも違くて、何年分のエピソードを交えながら恥ずかしい中身を曝け出しながら歩んできたんだなと感じられる。

わたしはひとがありのまま書いた文章が好きだ。
それに気づいたのは星野源さんの「命の車窓から」が根本なのだが、本作も若林さんが若林正恭の恥ずかしい所からかっこいいところまでありのまま書いていると思う。若林さんはそれを恥ずかしいんだ!と思いながら(時には書いてあったり笑すごくすきです)でもこっそり教えてくれるような、そんな文章だと思った。ひとがありのまま書いた文章は愛らしくて恥ずかしくてかっこよくて素敵だ。

読んでいて好きなところは沢山あったけど付箋つけるの忘れてたので、また改めて読み直したいと思う。
ひとつだけ覚えている文章があるので書き残しておきます。

人見知りは人嫌いじゃなくて、むしろ人が大好きで、でも上手くできないから人見知りなんだ

と。私も若林さんにとったら全く知らない赤の他人なわけで、そんな読者にも快く、でも少し恥ずかしがりながら、自分の中身や人間らしさをありのまま差し出して聞かせてくれる、これも若林さんの人が好きだっていう根本からできた文章、本なんだと感じた。

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