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日本選手権10000m観戦 女子編

国立競技場で開催された日本選手権10000mを観戦してきました。
すごかった! 本当に見事なレースで、いつのまに日本の長距離はこんなにレベルが高くなったの?と思いました。

女子は廣中璃梨佳さんが優勝。2位高島由香さん、3位小海遥さん、4位五島莉乃さん、5位樺沢和佳奈さん、6位下田平渚さんでした。

レース展開

女子10000mのレースでここまで白熱したレースがあったでしょうか。
資生堂のジュディ選手がずっと75秒前後で引っ張っていたのですが、彼女が走っていたのは1コースの外側。
内側を走っていたのが資生堂の五島莉乃選手でした。終始、五島選手をフォローするような走りで、五島選手もいつもの力強い走りを見せていました。
そこについていたのが日本郵政の廣中選手、資生堂の高島選手、そして前半はそこに木村友香選手もついていました。いつの間にか木村選手がするっするっと落ちて、入れ替わるように追いついてきたのが小海選手です。

廣中選手の強さ、高島選手のすごさ

4人+ジュディ選手の5人体制でレースが進み、5000mで廣中選手が一度スパートしたのですが、離しきれずまた集団に戻りました。
普通こういうときってズルズル下がっちゃいますよね。でも廣中選手は冷静に力をためてラスト250mくらいでスパート。ラスト150くらいでさらにスピードを上げてぐんと引き離しました。底力を見せつけましたね。
彼女は11/26にクイーンズ駅伝3区(10.6km)33’07で区間賞、12/2に日体大5000m15’07”43で走っているんですよね。その疲れも見せずにこれだけ走れるってすごいです。

そして2位の高島選手! 35歳ですよ。駅伝を見ていると、淡々とやるべきことをやる人だなあと思っていたのですが、ここにきて特大級のPB30’57”26
これまでのPBは2017年の31’33”33ですからね。
6年ぶり35歳になってこんなふうにPB出せるなんて素晴らしいです。
何の接点もない私にも励みになります。
スタート時に静止できなくて注意を受けたんですが、なんかかわいかったです。

うまく走った小海選手、最後の最後に力尽きた五島選手

3位は小海選手は、うまいレース運びでした。最初は第一集団につかなかったんですよね。だけど、ひたひたひたと追いついてしっかりじっくり集団後方で走りました。
ラスト50mくらいで五島さんを抜き去ったんです。
「うわーーー!」でした。

4位の五島選手は本当によく頑張りましたね!!!
いつも積極的にレースを進める五島選手。小気味いいフォームも好きなんです。
ゴール後なかなか立ち上がれず私の位置からはよく見えなかったのですが、泣いていらっしゃるのかなあと。私まで泣いてしまいました。
がんばったよ。がんばったけども今回は少しだけ届かなかった。

帰り際には笑顔の五島選手を見かけました。
ベストを尽くしたときの顔でした。
また頑張って欲しいです!


オリンピック戦線はかなり混沌としてきました。
この4人が今後どういう道をたどるのか。
刮目して待て!

安定して結果が出せるということ

ところで今回の4人はみなさんクイーンズ駅伝を走っておられるんです。
これはすごいこと。
駅伝が選手にとってのプラスなのかマイナスなのかと言われますが、駅伝は選手の生活基盤ですからね。そこを外すわけにはいきません。
自分でスポンサーを見つけて活動できる選手はそう多くない。というかほとんどいない。
としたらいかに両立するかって話になります。

私は年間を通じて安定して走れない選手でした。
調子の波が大きい。これは実力が低いということですね。
本当に強い選手は安定していい成績を出しますから。

今回は吉川侑美選手にも注目していました。
彼女はMGCを走って、クイーンズも走って、そして今回。
タフなレースを続けています。
5月の日本選手権を狙うのか、それともマラソンに再チャレンジするのか。
目が離せません。

廣中選手は素晴らしいです。
彼女は人格的にも優れていますよね。
憧れます。

明日は男子について書きます!

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