見出し画像

ダークソウルシリーズの難易度を比較解説!これからプレイする方へ

いよいよフロムソフトウェアの新作「エルデンリング」が発売されました。そしてその人気により過去作ダークソウルにも興味を持った方が多いのではないでしょうか。

ソウルシリーズといえば「高難易度と達成感」

しかし、実はそれぞれのタイトルで大きくバランスが違うんです。ソウルシリーズなら全部難しいわけではありません。

それに難易度とは単に敵の強さや地形攻略の難しさではなく、上達スピードとモチベーションの持続にあると私は考えます。

本日は約10年以上シリーズをプレイし続けてきた筆者が各シリーズごとの解説やおすすめ作品を紹介していきたいと思います。

※ソウルシリーズを今後プレイしたい方に向けてネタバレは極力避けてます。



シリーズ難易度や特徴をじっくり解説

まずは基本情報から。ソウルシリーズ作品は現在4本出てます。

2022年、PS5でもリメイクされたデモンズソウルがシリーズ筆頭。その後、1,2,3というナンバリングタイトルが続く。

下記評価表の青文字は高評価。赤文字は低評価です。※私個人と大まかな世評で判断

バランスは総合的満足度。操作性はキャラの挙動やコントロールのしやすさ。快適性はUIやシステム面での印象。

また、ソウルシリーズには通しの「共通システム」があります。難易度が高いと言われる根本的な原因はほとんどが下記のことかと。

  • 死んだら最初(拠点)からやり直し

  • 死んだらソウル(お金・経験値)をその場所に落とす

  • ソウルを取りに行く前に死んだら無くなってしまう

  • 問答無用のオートセーブ(外部バックアップ可)

  • PK(プレイヤーキル)プレイがある

死んだら最初からって....まるでファミコン時代を彷彿させるレトロゲームさながらですね。取り返しがつかないオートセーブも緊張感が増します。

そして人間性が試されるPvPのオンラインは攻略よりも心が折れるでしょう。

以上、これらを許容できない方はプレイしないほうが賢明かと。

私はデモンズソウルを最初にプレイした翌日に売りに行き、悔しくてまた購入し、また腹が立って売りに行き、また悔しくて購入するといったことを3回繰り返しました。

そのくらいハマると取り憑かれるのがソウルシリーズなのです。 では、それぞれの特徴を詳しく見ていきます。  


デモンズソウルは最初のステージが要

デモンズソウルは最初のステージさえクリアできれば格段におもしろくなり、体感難易度は下がります。

なぜなら、ダークソウルシリーズのように最初からレベル上げができるわけではないからです。

同じソニーとタッグを組んだ「ブラッドボーン」と似たシステムですが、デモンズはその道程が遥かに長く複雑。 その一点のみでいえばシリーズ中、最高難易度だと思われます。

冒頭で述べたようにボス直前までやっと辿り着いたのに死んで最初からやり直しなんてこともザラです。

しかし、それゆえに達成感もまた最高クラス。変な汗が出ますよ。

そして、ソウルシリーズの代名詞になる「ファントム(霊)」と呼ばれるオンライン要素もここから誕生しました。

攻略中に他人が勝手に自分を殺しに来る恐怖。そして仲間の召喚。いなければ頑張って勝つしかない。

生身の相手が敵になることで緊張感がさらに増幅される仕様はここから始まりました。

現在はリメイクされたPS5限定のタイトルのみ。PS3オリジナルではオンラインサービス終了。


熱いシナリオのダークソウル

無印ダークソウルから始めた方とデモンズソウルから始めた方でかなり難易度の評価が分かれると思います。

最初からレベル上げが可能であり、盾持ちで慎重に進みさえすれば攻略もさほど難しくはない。

ただ、明らかに落下を誘うマップが点在しており、かなりパズル要素が色濃く出ていた印象。つまり攻略の緊張感が増したということ。

それと、この無印から始まる「秩序なきオンライン」がユーザー間でどれだけ重視されるかによって評価も様変わりします。

それだけオンラインマルチプレイがソウルシリーズの重要な要素になったということです。

デモンズでもオンラインは盛んでしたが、出待ちなどの陵辱的な趣が強くなったのはダークソウルからです。※後続のダクソ2でさらに高進。

それでもやはり無印といえばDLC込のシナリオが秀逸だということを一番に挙げておきたい。今に至るまでの世界観の基礎を築いたからです。

そういった魅力により、たとえ心が折れそうになってもモチベーションの持続が可能であり、またそれこそが本来の高難易度から来る達成感に繋がるというわけです。

※現在はDLC込のリマスター版。

 

ツギハギだらけのダークソウル2

下記批評はあくまでソウルシリーズファンである私個人の意見です。とはいえご気分を害す方もいらっしゃるかもしれません。何卒ご容赦ください。

さて、出来の悪い子ほど可愛いといいますか、こちらダークソウル2はどこか難易度と意地悪さを履き違えたお化け屋敷みたいな怪作。

新たな試みがいくつも用意されており、最初から転送(ファストトラベル)可能なのがとても好評だった。

ただし、武器や魔法の調整が初期からブッ壊れており、それに対処する形で何度も何度もレギュレーションが当てられる始末。つまりはツギハギ。

久々に立ち上げたら全く別のゲームになってた・・みたいなこともよく起こりました。

そして過去作から継いできた戦闘スタイル「パリイやバックスタブ」などの致命モーション改悪により爽快感は限りなく透明に近いゼロ

さらに、数の暴力で上から下からとあらゆる手段で敵は殺しにくる。特に節度がない遠隔攻撃には虚無感さえ覚える。

あげく、キャラメイクに時間をかけたにも関わらず、死んだら醜く禿げ散らかした亡者に成り果てHPもカツカツ(死ぬほど体力が減る鬼畜仕様)。

ダメ押しに容赦なくPK侵入され再びYOU DIEDされる日々である。※デモンズや無印では亡者状態では侵入されないシステムだった。

それが本来の高難易度という「意味」であればそうなのであろう。だが、その代償に見合うだけの報酬をこのダークソウル2から得れたとは私自身思わなかった。

理由は高難易度と意地悪な悪戯を履き違えていること。

悪質な悪戯に対して、それに対処しても疲れるだけ。何も残らない。

総評すれば「根幹の希薄さを隠すため多彩なボリュームで撹乱し、且つオンライン勢に忖度した何の矜持もない制作陣の驕り」

ソウルシリーズのファンは難易度の高さでファンになっているわけではないその世界観や精神性。つまりはソウルの根幹に触れていたいのだ。

ただの凡庸なアクションゲームなら私もここまで酷評しない。愛情があるからこそ稚拙な調整でファンの期待を踏みにじるなと言いたいのだ。

おまけにリマスター版(SCHOLAR OF THE FIRST SIN」ではモブキャラがなんら脈絡もない場所に再配置され、フロム脳を全く使うこともないただのパズルゲームと化してしまったのである。

しかしながら本編より面白い3つのDLCがあるため長く遊べるのが救いか。


名誉挽回のダークソウル3

無印、クソ2と続き最終章であるダークソウル3。

軽快な自キャラ操作、大幅なグラフィック向上、UIの取り回しの良さ、多彩なオンラインスタイルなど過去作と比べて遥かに品質は向上している。

また、個別NPCから発生するイベントやストーリーも良く出来ていて本編に厚みをもたらしてくれた。

DLCもボリュームこそ少ないが奥深い物語をファンに提供。クソ2とまではいかないが、かなり満腹なコンテンツではある。

そういった今までの集大成ともいえるダークソウル3だが難易度でいえばシリーズ中一番低いように思えるのだ。

もちろん強敵はあたりまえに居るのだが、無印のようにシステム面で困ることはなく、クソ2のような理不尽さも無い。そのため気持ちよく戦闘に没入できたことが原因かもしれない。

つまり、己自身のプレイヤースキルを早く向上さえることが出来、おのずと難易度が下がったと錯覚さえ憶える絶妙なバランス。

もしソウルシリーズ未体験者であれば私はダークソウル3をお勧めしたい。無印から始めなくてもストーリーの前後は有ってないようなものだからです。

現在でもオンラインはロケーションによるが人は多い。ただ、新参の方はほぼ瞬殺されるので攻略メインで楽しむことをまずはお勧めします。

 

ブラッドボーンとの比較(番外編)

ついでにもう一つのソウルシリーズ亜種「ブラッドボーン」についても比較しておきます。

※ SEKIROは除外。

まず、ブラッドボーンの制作年に注目したい。2015年発売なので開発は2014年前から取り掛かっているはず。つまりダークソウル2とカブっているわけです。

シリーズファンならご存じの方は多いのですが、実はシリーズ中、唯一宮崎氏(現フロム社長)がディレクターとして携わっていないのがダークソウル2。

ブラッドボーンはデモンズ同様にソニーがパブリッシャーなため名作を作る格好のチャンスだったんじゃないでしょうか。

体よくダクソ2を後輩に任せスーパーバイザーでの監修はしているが実際の出来はソウルの根幹をも伴わない怪作であった。※個人的に

ブラッドボーンをとるかダクソ2をとるか・・

結果として宮崎氏とJAPAN STUDIOが手掛けたブラッドボーンはソウルシリーズをも凌ぐかのような不朽の名作となり、かたやダークソウル2の評価が下がったことだけは確か。※個人的に

クトゥルフ神話をモチーフとしたおどろしい世界観とゴシックホラーで耽美なビジュアル。

スピード感がありガードを一切しないという能動的で俊敏な戦闘スタイル。

また、それらを後押しする重厚且つ美麗な音楽や魅力的で狂気な敵やNPC達。

フロム脳フルブーストで脳汁迸りSAN値が削られる...

全てが高次元で融合された奇跡のアクションRPGがブラッドボーンです

現在はPSストアなどで定期的に破格値で販売中。売れないからではなく元は十分過ぎる程とったからでしょう。少しでも興味を持ったならば即買いで大丈夫です。 永遠の名作。

 

まとめ・おすすめ

  • ゲームとしてバランスが優れ、単純に面白いのはダークソウル3とブラッドボーン。

  • 攻略の難しさ、煩わしさで抜きん出ているダークソウル2。ステージも多いので長く遊べる。

  • シナリオ重視で世界観のオリジナルを体験できる伝説的な立ち位置の無印ダークソウル。

  • ステージクリア型でインスタントにほどよい難易度で楽しめるのがデモンズソウル。

アクションゲームとしてスピード感や爽快感を重視する方ならブラッドボーン一択。RPG要素を強く望むなら無印ダークソウルでしょうか。  


終わりに「死にゲーで片付けるなかれ」

ゲームには様々なジャンルがあり、FPSが苦手な人でもRPGは得意という人もいるでしょう。

それぞれ自分にあったジャンルや難易度で「楽しむ」ことこそがこの世界のルールであり唯一の秩序といえる。

その中においてソウルシリーズは俗に「死にゲー」などと揶揄されています。

そりゃ死にはしますけど、次もう1回!と意気込めるかどうかがゲームソフトの真価だと思うのです。

大抵、ゲームオーバーになったのは「ゲームのせいか自分のせいか」でプレイヤーは即時判断します。

そこを「自分のせい」で納得させるゲームこそがソウルシリーズであり、妙技のバランスデザインの成せる業だと考えます。

いろいろと批評してしまいましたが、それらを完成させてくれたフロムソフトウェアに心から感謝します。

そしてブラッドボーン2を切にお願い致します

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?