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コスモエネルギーと旧村上ファンド系との攻防② ー コスモエネルギーが総会検査役の選任を公表

日経平均株価が33,000円を超えていますね。業績相場でもあるし、また、PBR向上の金融庁・東証の要請もあり、来年の株主総会に向けて企業は株価対策により真剣になってくるタイミングかと思います。今後の株価も期待したいところです。

コスモエネルギーと旧村上ファンド系の攻防ですが、コスモエネルギーが株主総会で買収防衛策の導入を付議する予定であることを前回、次のとおり紹介しました。

その後、コスモエネルギーとファンド側で書面のやりとり等が続いているようですが、仕事が忙しくて追いついていませんでしたが、久しぶりにコスモエネルギーのホームページを見たところ、次のとおり「株式会社シティインデックスイレブンスからの書簡及びプレスリリース についての当社見解に関するお知らせ」(以下「お知らせ」)を公表していました。
https://www.cosmo-energy.co.jp/content/dam/corp/jp/ja/news/2023/11/14-2/pdf/231114jp_02.pdf

全部を読めていないのですが、要するにファンドの経営方針について良く分からないということを言いたいようですね。この「お知らせ」の3ページから4ページにおいて次のような記述があります。以下は該当箇所の一部抜粋になります。

このような大規模買付者らの主張の変転は当社の株主 の皆様を混乱させ、誤導を招くことに加え、何より重要な方針・主張を具体的な説明なく 翻すことは、大規模買付者らが今後さらに当社の経営に影響力を持った場合、どのような方針で当社と対話を行っていくのか、株主の皆様が正確に判断することを困難にするものと考えております。大規模買付者らは、当初、取締役会評価結果プレスリリースⅠの 2 に記載のとおり、当社の事業について、例えば製油所の統廃合や原油開発事業の譲渡など、複数の提案可能性を主張しておりましたが、本書簡においては、事業に関する提案はなく、短期的な還元の みを要請しております。 当社としては、中長期的な企業価値及び株主共同の利益の向上には、短期的な還元のみならず中長期的な企業価値向上策が重要であると考えており、当社は、その点につき本中4 計や 2023 年11 月 8 日付けで公表した「企業価値向上に向けたロードマップ」等で具体的にお示しております。

また、11月20日に総会の検査役の選任も公表していますね。https://www.cosmo-energy.co.jp/content/dam/corp/jp/ja/news/2023/11/20-2/pdf/231120jp_02.pdf

コスモエネルギーは今度の株主総会では、いわゆるMOM決議をしないことを公表していますが、普通決議で可決するか否かのガチンコの勝負になるのですから、コスモエネルギーの総会が適切に運営されるかを検査されるために選任したということだと思います。

株主総会に向けて、コスモエネルギーとファンドの攻防が今後激しくなると予想されます。引き続き注視して行きたいと思います。