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厚労省・ヘルスケアスタートアップ等の振興・支援策検討に関するPT(ヘルスタPT)

厚生労働省では、2024年2月5日に、「ヘルスケアスタートアップ等の振興・支援策検討プロジェクトチーム(略して「ヘルスタPT」)」を新たに立ち上げました。我が国は、超高齢化社会による様々な社会課題を抱える一方、世界有数の高品質な医療・介護データを保有しており、スタートアップ企業によるイノベーションの巨大なポテンシャルがあります。厚生労働大臣政務官として私自身がチームリーダーとなり、今年の夏までに具体的な政策提言を取りまとめていく予定です。こちらのページには、各回のテーマや公開可能な資料を順次アップロードしています。(その他の資料については厚生労働省の公式ページからもダウンロード頂けますのでご覧ください。)

第4回 中間提言取りまとめ
日時:2024年4月25日(木) 18時00分〜19時30分
場所:厚生労働省

第4回ヘルスタPT。総論、バイオ・再生、医療機器・SaMD、医療DX・AI、介護テックの5つの分野にわたる18本の政策提言から構成される中間提言を取りまとめました。

中間提言を取りまとめ (筆者右は経産省・石井拓政務官)

一口にスタートアップといっても、それぞれのマーケットの市場構造や特性は大きく異なります。提言では、市場特性に合わせた「世界直行型」「段階的海外進出型」「国内充実型」の3つの戦略を提案し、実現するための具体策を盛り込みました。

市場構造・特性に応じた戦略的な政策支援を提唱

18本の提言は、いずれもPTメンバーが起案し、役所の担当部局と協議を重ねて磨き上げてきたもの。スタートアップ関係の資料や相談窓口の「原則英語対応」など、今までにない大胆な着想の提言も多く含まれていますが、各担当部局の喧々諤々の議論を通じていずれも実現可能性のあるものとして磨き上げて頂きました。与党関係者からも「いい意味で厚労省っぽくない」「こうした産業政策をもっとやったりいい」との初期的反応を頂き、安堵しています。

中間提言に盛り込まれた18本の政策提言

今後は6月の最終提言に向けて、各提言のさらなる具体化と、中間提言には間に合わなかったが検討中の政策アイディアの検討を急ピッチで進めて参ります。多くの方々からご意見を寄せて頂いた「ヘルスタ・アイデア・ボックス」も引き続き募集していますので、中間提言を踏まえてのさらなるご意見・ご提案もぜひお寄せください!

PTを支えて頂いたチームメンバーの皆様に感謝


第3回 中間取りまとめに向けた議論
日時:2024年4月8日(月) 9時45分〜12時
場所:厚生労働省

第3回のヘルスタPTは、同期の石井拓・経産政務官にも出席して頂き、①厚労省が行なってきた医療系ベンチャー・トータルサポート事業である「MEDISO」から事業概要についてのプレゼンに加え、②月内に取りまとめ予定のPTの中間提言の素案をもとに、踏み込んだ意見交換を行いました。中間提言についてはPTの検討の方向性を示すエグゼクティブ・サマリーを公開しましたので是非ご確認ください。

2024.4.10. 第3回PT

前回2月に開催した第2回PTから約2ヶ月。この間、5つのタスクフォース(総論、バイオ・再生、医療機器・SaMD、医療DX・AI、介護テック)の主催・副査を中心に、早朝や週末なども使ってヘルスケア業界の関係者から数十件のヒアリングを精力的にこなして頂き、また厚労省内の担当部局と真剣な議論を重ねて具体的な政策提言の磨き込みに注力して参りました。国民の皆さまから広く政策アイディアを募集する初の試みである「ヘルスタ・アイデア・ボックス」も想像を遥かに超える反響を頂き、第3回PT時点で90件以上の具体的な提言やヒントを頂戴しました。

MEDISO提出資料

2018年に立ち上がったMEDISO(Medical Innovation Support Office)は、医薬品、医療機器、再生医療等製品の医療系ベンチャーに対してこれまで累計で1400件近い相談支援を行ってきました。プログラムの認知度も高まり、相談者の満足度も高いことが伺える一方、単年度予算の制約から年度を跨いだ支援がしにくいなどの課題も浮き彫りに。現在MEDISOがカバーしていない介護分野への対応や、さらに踏み込んだ海外展開支援のあり方などを含め、高まる支援ニーズに対応する体制強化の必要性を感じました。

中間提言:エグゼクティブ・サマリー(案)

この日公開した中間提言のエグゼクティブサマリーでは、創薬、医療機器、介護、データなどマーケットごとに市場構造が異なること、その差異を念頭に置いたメリハリある戦略的支援の重要性を明記しました。こうした全体方針を念頭に、月内の取りまとめに向け、各TFごとの政策提言を具体化して参りますのでご期待ください!引き続きアイデア・ボックスでもご意見・ご提案を募集していますので、良いアイデアがあれば是非ご連絡ください。


第2回 総論プレゼンテーション
日時:2024年2月16日(金) 9時〜11時
場所:厚生労働省

2024.2.16 第2回PT


ヘルスタPT第2回は、まずは我が国のヘルスケアエコシステムの全体像の把握と課題の抽出という視点で、3名の委員に我が国の課題について遠慮・忖度なく、具体的に踏み込んだプレゼンをいただきました。

まず香本慎一郎委員(EightRoadsVentures・パートナー)からは、世界的に活動するグローバルVCの視点で日米の創薬エコシステムの違いや海外VCから見た日本の創薬スタートアップの課題について鋭い指摘と提言を頂きました。

続いて小柳智義委員(京都大学・教授)からは、アカデミアの視点での日米のヘルスケア・エコシステムの比較や、研究から事業化までを日本国内に閉じたコミュニティで行おうとするモデルの限界などについて厳しい示唆を頂きました。

最後は、吉澤美弥子委員(VCスタートアップ労働衛生推進協会)より、米仏独の保険制度の違いと各国における過去の改革がどのようにスタートアップ振興に貢献してきたかをわかりやすく紹介して頂きました。

続いての非公開セッションでは各タスクフォースの主査より現状での課題意識や今後のヒアリングスケジュールについての意見交換が行われ、今後のテーマ別に精力的にヒアリングを重ね、具体的な提言骨子をまとめていく方針を確認しました。

ヘルスケア分野と一言で言っても、保険制度の内側と外側ではビジネスのルールが全く違います。グローバルな競争に晒される市場もあれば、ローカルに閉じられた市場もあります。医療と介護は業務としては隣接していながら市場環境が大きく異なります。寄せられる多くのアイディアや意見を、委員の皆さまと徹底的に議論を重ね、整理をし、多くのスタートアップ関係者の期待に応える提言に繋げていきたいと思います。引き続き「ヘルスタ・アイデア・ボックス」でもご意見募集していますのでよろしくお願いします!

第1回 キックオフ・総論
日時:2024年2月5日(月) 9時〜11時
場所:厚生労働省

第1回PTの様子

冒頭、私からPT立ち上げの趣旨を委員の皆様にお話しさせて頂いたのち、各委員より問題意識の発表、今後の作業スケジュールの確認、4つのタスクフォース(「バイオ・再生」「メドテク・医療機器・SaMD」「医療DX・AI」「介護テック」)のそれぞれの課題認識などを話し合いました。また、今までにないアプローチとして、民間の皆さまから広く課題認識や政策提言を受け付ける「ヘルスタ・アイデア・ボックス」の設置についても説明。最後は、国内外で活躍するオールスターチームとも言える委員の皆様に、「できるだけ具体的に」「できるだけオープンに」「できるだけ大胆に」政策提言を磨いていただくことをお願いしてキックオフとさせて頂きました。(資料はこちらから)

今後の作業スケジュール。夏頃までの最終取りまとめを目指します。

ヘルスタ・アイデア・ボックス
ヘルスタPTでは、チームメンバーだけではなく国民の皆様からもヘルスケアスタートアップ振興に関する課題認識や政策提案を本御意見フォームを通じて広く募集します。たくさんのアイデアをお待ちしてます! → フォームはこちらから

ご意見お待ちしてます!

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