西スポWEB otto!

Sports otto!

「ママでも金」から18年、谷亮子さんの長男が母の「ポジティブ思考」胸に初戦突破【全国高校野球選手権千葉大会】

 ◆第105回全国高校野球選手権千葉大会2回戦 桜林3―9東京学館浦安(12日、柏の葉公園野球場)

 元プロ野球選手の谷佳知さん(50)と柔道女子48キロ級で五輪5大会連続のメダルを獲得した谷(旧姓田村)亮子さん(47)の長男で、東京学館浦安の谷佳亮(3年)が1番右翼で先発し、初戦突破に貢献した。4回に四球で出塁して5点目のホームを踏むなどリードオフマンとしての役割を果たしたが、5打数無安打。「最後の夏で緊張感が全然違った。活躍できなかったけど、チームがカバーをしてくれて勝ちにつながった」と仲間に感謝した。

 佳亮は元々野球でも柔道でもなく、小学3年生から中学2年生までアイスホッケーに打ち込み、小学6年生のときに全国大会で優勝。中学卒業後に米国留学してプロを目指す道を考えていた。しかしコロナ禍で留学できずに断念。次に抱いた夢が甲子園出場だった。

 高校から野球を始めると「それまで全然思っていなかったけど、父は本当に偉大な存在だなと思った」。自宅で佳知さんの現役時代の試合を見て、逆方向に打つ打撃を目に焼き付け、自宅でティー打撃をして確実性を高めた。9回の第6打席には中飛に倒れたものの、左中間方向への力強い打球を披露。「最後の方は合ってきた」と手応えを口にした。

 一度も負けられない甲子園への挑戦。同じくトーナメント戦の五輪で5大会闘ってきた母亮子さんの教えも励みになっている。「母からは常にポジティブ思考を教えられてきた。負けではなく勝つ、と」。試合前日には亮子さんが「勝つように」と料理した鶏の胸肉のカツを頰張った。

 佳亮が亮子さんのおなかの中にいた2005年6月、おめでたを公表した亮子さんは08年北京五輪に向けて「ママでも金を実現させたい」と誓い、「ママでも金」が話題になった。

 あれから18年。05年の大みそかに生まれた佳亮はスタンドで応援していた谷夫妻の前で快音を響かせられなかったが、夢をつなげた。著名な両親の長男として注目を集めている今大会。「プレッシャーは感じるけど、関係ないと思うようにしている。ポジティブ思考です」と自身とも闘う17歳は「目標は甲子園。長い夏、最高の夏というか、悔いの残らない高校野球がしたい」と「千葉で〝金〝」への誓いを新たにした。(末継智章)

Related otto!

関連otto!

<< 2024年05月 >>
28
29
30
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
01

西スポ

西スポ

 

速報、お知らせなど、さまざまな情報をお伝えするアカウントです。

Recent Articles

最近のotto!

現在記事はありません。

Access Ranking TOP5

アクセスランキング