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元ソフトバンク、ヤクルトの左腕・山田大樹が引退「いい夢を見させてもらった」“育成の星”先駆け

 ソフトバンク、ヤクルトでプレーした山田大樹投手(32)が30日、現役引退の意向を明かした。昨季限りでヤクルトを自由契約となり、昨年末の12球団合同トライアウトに参加も、他球団からオファーなく決断。「多くの方の支えのおかげで14年間、いろいろな経験をさせてもらいました。いい夢を見させてもらいました」と感謝を口にした。

 茨城・つくば秀英高から育成1位で2007年にソフトバンク入団。当時まだ育成ドラフトは始まって2年目だった。190センチ、100キロの大型左腕として期待された。入団3年が経過していったん、自由契約となっていた09年秋のキャンプで王会長の目に留まり、そこから一気に成長。翌10年春に支配下登録されたが、その当時が特に思い出深いという。

 「王会長も契約に同席してくださったんです。恐れ多いですけど、その時『福岡のお父さんです』と言ったら『おじいちゃんだろ』と笑っておられました」

 同年にパ・リーグの育成出身で初の白星を挙げた。11年の日本シリーズ白星もパの育成出身で初。チームの8年ぶり日本一に貢献した。12年に育成出身投手で初めて規定投球回に到達し、自己最多の8勝をマーク。巨人山口らとともに「育成の星」の先駆的存在となった。その後は成績が伸び悩み、無償トレードで18年からヤクルトへ。19年に5勝も、昨季は2試合で未勝利だった。通算88試合に登板。29勝33敗、防御率3・73だった。

 「思い出は挙げればきりがないですね。秋のキャンプで王会長にカーブを教えていただいた。そして、あれだけ秋山監督が使ってくださらなかったら、今の僕はない。ベンチ裏でしかられたこともありました(苦笑)。工藤監督には、就任当初から本当にたくさんのことを教えていただいてありがたかったですし、結果でお返しできなくて申し訳ない気持ちもあります。拾っていただいたヤクルトで、小川監督とハイタッチできたのは良かったです」

 昨年10月に第2子次男が誕生したばかりだった。「家族を養うためにも次の道に進もう」と、年が明けて区切りをつけた。「こんな僕を応援してくれたファンの方には、感謝の言葉もありません」。今後はトレーナーを目指し、医療系の国家資格取得も視野に入れる。現役時代に支えてもらったトレーナーとのつながりもあり、今月中旬に東京から名古屋へ転居。夫人の地元でもある地で新生活をスタートさせたところだ。

 ソフトバンク柳田、巨人坂本や、ツインズ前田らと同じ1988年生まれ。「マー君(楽天田中)も帰ってきたし、楽しみですね。『88年会』で仙台での野球教室に参加させてもらったんですが『このメンバーと同じ空間の中にいるってすごいな』と思ってました」と笑いながら回想する。「ホークスの同期入団で現役なのは(ロッテ福田)秀平や、高谷さん、長谷川さん。応援しながら、僕も新しい道で頑張ります」と第二の人生へ踏み出した。

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