◆全日本選抜体重別柔道選手権(1日、福岡国際センター)
1992年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダリストで、2021年3月に亡くなった古賀稔彦さんの3人の子どもたちが、この大会では初めてそろい踏みした。
長男で男子73キロ級の颯人と、長女で女子57キロ級のひよりはともに初戦敗退。5月の世界選手権団体戦代表に選出されている颯人は「情けないのひと言」と唇をかんだ。今春、環太平洋大からパーク24に入社したひよりも「(兄に)刺激をもらっていたので、刺激を与えるような試合をしたかった」と肩を落とした。
男子60キロ級で3連覇を狙った次男の玄暉は準決勝敗退。竪山に延長5分31秒、投げ技でポイントを取ったかに見えたが、相手に抱きついたとされ、逆に三つ目の指導を与えられた。「悔しいというより納得いかない」と不完全燃焼の様子だった。
大会前にはともに食事をして士気を高めた。「3人で優勝するというのがいい結果。その準備を互いにモチベーションを上げながらやってきたので悔しい。まだまだもっと強くならないといけない」と玄暉。3人で切磋琢磨(せっさたくま)しながら、高みを目指す。(伊藤瀬里加)
次ページに古賀稔彦氏の末娘、ひより