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伝統の「獅子木遣り」が親子獅子として夜宮に登場!

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Posted on 2023年12月6日

2023年12月、伝統の獅子木遣りが親子共演で復活します

島の総鎮守・十三社神社に古くから伝わる神事「獅子木遣り」。5人1組で1体の獅子を演じる百足獅子のオスとメスが、音頭衆の木遣り歌に合わせて島を練り歩くという独特の獅子舞だ。

その獅子木遣りが今年の十三社神社例大祭の夜宮で、久しぶりに披露されることになった。演芸のひとつという位置づけではあるが、新島で獅子が出るのは2019年以来、4年ぶりのこと。しかも今回は小学生による子獅子をメインに、大人の獅子との“親子共演”が実現するというのだから注目だ。

新町の稽古場風景。5人で1体の獅子を操る。頭からしっぽまで、息を合わせて動くのが難しい。

 

そもそも獅子木遣りは神社の遷宮や改元など、国や村で大きなできごとがある時にだけ披露される貴重なもの。2019年12月に新天皇即位と令和改元を祝うために披露されたときは、じつに12年ぶりの復活となった。5人の息を合わせて動く百足獅子といい、独特の節回しが特徴の木遣りといい、獅子木遣りは日々の鍛錬が欠かせない難易度の高い芸能だ。

10年以上のブランクに一時は「もう復活できないのでは」という声もあったというが、4年前の復活を機に「このまま獅子を廃れさせてはいけない」という機運が高まった。しかし直後にコロナ禍が始まり、獅子も歩みを止めざるを得ない状況に…。

再び存続の危機が危ぶまれていたなか、新しい波は島の子供たちから生み出された。新島では大人が演じる獅子木遣りのほかに、子供たちが演じる「子獅子」があり、神社の例大祭前夜に境内で開かれるお祭り「夜宮」で披露するのが習わしだったという。

子獅子が最後に披露されたのは、もう19年も前のこと。すっかり途絶えていたわけだが、2022年に新島小学校の4年生が授業の一環で獅子木遣りを取り上げ、学習発表会で子獅子を披露。勢いにのって今年は小学校4~6年生から参加者を募り、獅子木遣り保存会協力のもと10月から稽古を重ねてきた。

右が親獅子。左が小学生の子獅子。こちらはリアル親子が獅子頭で共演。

 

そして2023年12月7日の夜、はれて復活のお披露目をする運びとなった。オスとメス、2体の子獅子が神楽殿の舞台で躍動する。木遣りを歌う音頭衆は、19年前に最後の子獅子を舞った島の若手たち。フィナーレは舞台を降りた子獅子が大人の獅子と“親子共演”。4体の獅子が観客の目の前で舞い踊るという。

十三社神社の例大祭・夜宮は2023年12月7日(木)の夜。17時頃から出店が始まり、境内の神楽殿でダンスやパフォーマンス、音楽などさまざまな演芸が披露される。獅子木遣りはトリとして登場。子獅子の復活、親子共演、女子の初参加と、新しいことづくしの獅子木遣りをぜひ見に行こう!

2019年の獅子木遣り巡行に関する記事もどうぞ。

伝統芸能・獅子木遣りが12年ぶりに復活!(2019年12月7日公開)
新島十三社神社獅子木遣り、令和初の巡行(2019年12月15日公開)

12月7日追記:新島の獅子木遣りと神楽を収録した、1974年撮影の貴重な記録映像が限定公開されました。ぜひご覧ください。

(395) 新島の民俗芸能 〜神楽・獅子木遣〜 – YouTube

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