2023/10/16

【3分解説】出前館の「ユーザー減少」が止まらない

NewsPicks 副編集長
国内のフードデリバリー業界に、頭打ち感が出てきた。
同業で国内大手の出前館は10月13日に通期決算を発表し、成長の減速が浮き彫りとなった。
LINEヤフー(旧・Zホールディングス)グループの出前館は今後、グローバルで黒字化したUber Eats(ウーバーイーツ)というライバルがいる中、どのような手を打っていくのか。
そして、コロナ禍の巣ごもり需要で急成長したフードデリバリー業界は、これからどうなるのか。
出前館の最新決算を読み解きながら、業界の最前線を5つのグラフでコンパクトに解説する。
INDEX
  • 🚲 急成長だったGMVが「減少」
  • 👫 ユーザー数は「200万人減」
  • 💴 ポイント① 2025年に黒字化なるか
  • 🍜 広告費除くと一時黒字に
  • 🍅 ポイント② 日用品に広げられるか

🚲 急成長だったGMVが「減少」

出前館の最新決算は、5期連続の最終赤字だった。
2023年8月期(2022年9月〜2023年8月までの1年間)の売上高は、前期と比較して9%増加し514億円となり、最終赤字は122億円で、前期と比べて3分の1に赤字額を縮小させた。
その一方で、商品代金と配達料を合わせたGMV(流通取引総額)は、2057億円で前期より7%減少。出前館にとっては、業績規模のトップラインであるGMVが下がる結果になった。
流通金額:2,057億円(マイナス7%
売り上げ: 514億円(プラス9%
最終損益: 122億円の赤字
 *カッコ内は前期比