静岡市の難波喬司市長は7月28日、現地改修を行う予定の清水庁舎について、「ある程度の変形が残ることを許容した耐震補強の方法も選択肢に入れる」と述べ、これまで「建物が変形しないこと」を第一としてきた市の方針を転換する考えを示しました。

清水庁舎をめぐっては、老朽化により一時、JR清水駅東口公園への移転・建て替えが決まっていましたが、桜ヶ丘病院の移転などを理由に再び計画が変更され、現在の位置で耐用年数を20年として改修することになりました。

静岡市はこれまで、「建物が変形しないこと」を優先してきましたが、難波市長はコスト面などから、「ある程度の変形が残ることを許容した耐震補強の方法も選択肢に入れる」とし、「20年しか使わないのであれば庁舎機能が確保できればいい」と方針を転換しました。

また、「人的な被害が出ないのが大前提。市民に不安を与えないような改修方法にしたい」と述べました。

耐震性の解析については2023年度末に結果が出る予定で、その結果を踏まえて、24年度に具体的な改修方法の検討を行い判断するとしています。