30年選手の「8000系」が更にリニューアル!何が変わった??
【前編】では、JR四国「8000系」の魅力を、25枚の画像をお見せしながら、小生意気にイタリアの高速列車とも比較しながら偉そうに語ってしまいました。
そう、前置きが長くなり過ぎましたが、ここからが本題です!その8000系が30年目にしてこのたび2回目のリニューアルを実施したのです。
担当は、社員デザイナーの松岡哲也さんで、その松岡さんも報道公開にいらっしゃるというではないですか。ということでRSK四国支社の取材クルー(筆者ではありません)がその全貌を探るべく、JR四国の多度津工場に潜入してきました。
まずは外観から。。。【画像①と②】のような、サイドのオレンジとグリーンのラインが印象的ですが、それより何より、先頭車両から始まる「黒」の部分が、銀色の車体をよりシャープに見せてくれているのが大きく変わったところです。
そして今回、内装を全面リニューアル。
・床が木目調に
・LEDの間接照明になり客室は明るく
・指定席はシートを交換。【画像③】のような愛媛の柑橘をイメージしたデザインに
・指定席車両に車いすスペースを設置
・自由席窓側にコンセントを設置
・トイレが洋式
に生まれ変わったということです。
さらにそれだけでなく、モーターを制御する装置も新調。車両としての性能も30年目にしてパワーアップしています。
今回のリニューアルを担当したのは、JR四国の松岡哲也さん。社員でありながら、これまで「8600系」「伊予灘ものがたり」のデザインを担当した、あの松岡さん(【画像⑤】)です。8000系には特別な思い入れがあるということでした。
あの松岡哲也さんが語る8000系の魅力「新幹線のように鼻が長い」
(リニューアルのデザインを担当 JR四国 松岡哲也さん)
「この車両は誕生して30年以上になります。JR四国の中では唯一『この新幹線のような鼻が長い車両』ということで、JR四国を代表する車両になっています」
「8000系は30年間、今まで頑張って貰ったんですけども、これからも走って貰えるということで、機材の更新や外装・内装のリニューアルをして、大体あと15年ぐらいは頑張ってもらおうかなと」
「JR四国の中ではすごく速そうな印象を受ける車両になると思いますので、これからも『JR四国を代表する車両』として、ずっと走ってもらえるように、今回リニューアル工事を致しました」
スペックは「8600系」により近く コンセントも新たに設置
「同じく来年でデビューから10年にはなるんですけれども、『いしづち』『しおかぜ』として走っている8600系という車両が、デビュー当時は最新のスペックということで、『座席にコンセントがある』というところが大きくて、同じ路線をこの8000系も走っているので、結構スマートフォンをお使いのお客様も多いので」
「乗る車両によって『電源を取れる・取れない』というところはお客様にとっては使い勝手が違ってくるのかなと思っていましたので、新しく今回8000系も座席でも(【画像⑦】のように)電源を使っていただけるということが、大きいのかなと思いますの」
「車内照明につきましても、今回蛍光灯からLED照明に変更しまして、この辺りも間接照明を使ったすごく柔らかいイメージの車内になってますので(【画像⑧⑨参照】)、今までよりも一層落ち着いた室内のイメージの中でより快適な旅行を楽しんでいただけるのかな、と思っております」