Yahoo!ニュース

楽天・アマゾン「ブラックフライデー」 今年の見どころは?

山口健太ITジャーナリスト
ブラックフライデーの見どころは?(楽天、アマゾンの発表資料より、筆者作成)

楽天アマゾンが、まもなく始まる大型セール「ブラックフライデー」の詳細を発表しました。

近年、日本でも一大イベントとして定着しつつあるブラックフライデーですが、今年の見どころを解説します。

楽天「SPU」変更前最後の大型セールか

楽天市場のブラックフライデーは、11月21日の20時から11月27日の午前1時59分まで。お買い物マラソンと同様に、エントリーをしてから「買いまわり」をするとポイント倍率が上がる仕組みです。

ポイント倍率は、1店舗あたり1000円以上の商品を買うたびに最大10倍まで上がります。獲得上限は7000ポイント、さらに楽天ラクマの利用で最大2000ポイントが還元されます。

それに加えて、楽天のサービス利用に応じてポイント還元が増える「SPU」が適用されるため、ブラックフライデーのポイントとあわせて大量獲得を期待できます。

しかし12月からはSPUのルールが大きく変わります。楽天モバイルの利用者なら少額の買い物で得られるポイントは増える一方、高額利用時に得られるポイントは減る場合が出てきます。

現在のルールでは高額利用時に大量のポイントを獲得できる場合があった(楽天市場のWebサイトより、筆者作成)
現在のルールでは高額利用時に大量のポイントを獲得できる場合があった(楽天市場のWebサイトより、筆者作成)

今回のブラックフライデーはSPUのルールが変わる前の最後の大型セールになるとみられることから、高額の買い物やまとめ買いをするのに良い機会といえそうです。

アマゾンは「先行セール」を導入

アマゾンのブラックフライデーは、「先行セール」とあわせると11月22日午前0時から12月1日の23時59分まで開催されます。

アマゾンの発表イベントに登壇したみちょぱさん・大倉士門さん夫妻(アマゾンジャパン提供写真)
アマゾンの発表イベントに登壇したみちょぱさん・大倉士門さん夫妻(アマゾンジャパン提供写真)

ブラックフライデーの本番セールとしては、11月24日午前0時からの8日間となっており、昨年から1日長くなりました。

それに加えて、7月のプライムデーで話題となった2日前からの「先行セール」がブラックフライデーにも導入され、合計10日間という長いセールになっています。

この先行セールの対象商品は、ブラックフライデーの本番セールでも販売されるものの、「在庫がなくなり次第終了する」と説明されています。

この在庫を巡って、プライムデーの先行セールでは「お得な商品が先に売り切れるのではないか」とか、「本番セールと価格に違いがあるのではないか」といった混乱を巻き起こした印象があります。

アマゾンジャパンではこうした問題を認識しており、「在庫の確保やお客様との明確なコミュニケーションを心がけるなど、マーケティング施策に反映している」(プライム・マーケティング事業統括本部 バイスプレジデントの鈴木浩司氏)と説明しています。

アマゾンジャパン プライム・マーケティング事業統括本部 バイスプレジデントの鈴木浩司氏(アマゾンジャパン提供写真)
アマゾンジャパン プライム・マーケティング事業統括本部 バイスプレジデントの鈴木浩司氏(アマゾンジャパン提供写真)

アマゾンは10月にAmazonプライムの会員向けセール「プライム感謝祭」を開催したばかりですが、ブラックフライデーはプライム会員以外も楽しめるセールとなっています。

恒例になりつつあるポイントアップキャンペーンでは、エントリーした上で合計1万円以上の買い物をすることで、最大で12%、上限1万ポイントまで還元されます。

ただ、アマゾンとしては基本的にプライム会員を優遇しており、「プライムスタンプラリー」のようにプライムに加入したほうがより楽しめる仕組みになっています。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

山口健太の最近の記事