２月も末になると梅も咲いて、春が近づいてきたことを感じますね。冬の間は短時間の打ち上げが多かった花火大会も、春の訪れとともに本格化！　この春も個性的な花火大会がたくさん揃いました。

３月・４月に開催される注目の花火大会をご紹介します。

記事の内容は執筆時点でのものです。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。

３月30日（土）：富士山花火 vs スピードウェイ2024（静岡）

モータースポーツのメッカ、富士スピードウェイで花火大会が開催されます！　サーキットの地形を活かした約1.5kmという日本最大級のワイドな打ち上げで、最大10号玉（尺玉）と、ボリューム感ある内容が期待できます。打ち上げ担当は、地元静岡の煙火店で音楽と花火の融合した“デジタルスターマイン”で定評あるイケブン、内閣総理大臣賞最多受賞の野村花火工業（茨城）、新潟の花火大会では四尺玉の打ち上げも手掛ける片貝煙火工業（新潟）と、高い実力を誇る煙火店が集います。

花火とモータースポーツの競演ということで、希少なスーパーカー等によるパレードランや、車と並走して打ち上がる花火など、サーキットでの開催ならではの見どころが盛りだくさん。また、実況をアナウンサーの古舘伊知郎さんが担当、花火打ち上げ前には能の「羽衣」を上演と、花火大会の枠を超えた多彩なイベントとなっています。

サーキットが舞台なので、スタンドなど全体を見渡せる観覧席が用意されているのも特徴。チケットは発売中で、売り切れの券種もあるのでご検討はお早めに。観覧チケットだけでなく、静岡県内や新宿・横浜からのバスツアー、往復シャトルバス（チケット購入者対象）なども販売されているので、自家用車で行くのが難しい方も安心です。

３月30日（土）：辰ノ口さくら祭り（茨城）

茨城県常陸大宮市では2024年3月25日（月）～４月8日（月）に「辰ノ口さくら祭り」を開催。そのうち3月30日（土）に花火が打ち上げられます。時間的には30分ほどと大規模な花火大会ではありませんが、ライトアップされた夜桜と花火のコラボは美しく、また打ち上げを担当するのが地元茨城が誇る野村花火工業であることも人気の理由。野村花火工業は、過去21回、直近では2023年「全国花火競技大会」（秋田）で内閣総理大臣賞を受賞している煙火店で、この受賞回数は日本最多。短時間でも端正で美しい花火が楽しめますよ。

３月30日当日は、11時～20時まで、約20店舗が出店する飲食・直販コーナーも開催。昼間はお祭り、そして日没からは全長約1.3kmの桜づつみのライトアップをお楽しみください。昼間から桜やお祭りが楽しめ、近くには地元産品をたくさん揃えた「道の駅かわプラザ」も。
※ライトアップは開花状況により期間が前後する場合があります。

無料でも見られますが、50区画限定で花火大会限定の特別花見席・一般席の販売も始まっています。駐車場付きで、席によりそのほかの特典もあります。詳細は公式サイトよりご確認ください。

４月13日（土）：桜島と芸術花火2024（鹿児島）

2022年の初開催以来、桜島を見上げるマリンポートかごしまを会場に打ち上げられ好評を得ている花火大会「桜島と芸術花火」が、2024年にも開催されます！

「芸術花火」シリーズは、音楽と花火の融合が楽しめる花火大会。約60分間、音楽に合わせてノンストップで打ち上げられる花火は、まるで花火が主役のミュージカルを見ているよう。選曲も最近の話題曲からひと昔前の名曲、映画音楽やクラッシックと多彩。大好きな曲や思い出の曲が流れると、一気にテンションがアップします！　参加煙火店は、全国で活躍しさまざまな競技会などでも優勝・入賞するなど高い人気と実力を誇る会社が並びます。見慣れた人なら、「お、この玉はあの煙火店の！」と見分けられるかも。

チケットは既に発売中。完売や品薄の席も出てきており、また２月中は超早割でお得になっている席もあるので、ぜひお早めに！　駐車場付きのチケットや往復シャトルバス付き、またシャトルバスのみ（別途観覧券は必要）なども販売されているので、チケット購入と合わせて交通手段も確保してくださいね。
また、2024～2025年にかけて鹿児島市では「マグマの幸。鹿児島市宿泊満喫クーポン」を販売しており、４月13日は第2期にあたるのでお得に鹿児島市内に泊まれるチャンス！（詳細は「マグマの幸。鹿児島市宿泊満喫クーポン」公式サイトにてご確認ください）

４月13日（土）：JAL PRESENTS 第21回 琉球海炎祭2024（沖縄）

「日本で一番早い夏の大花火」として、沖縄県宜野湾市のトロピカルビーチで開催されている「琉球海炎祭」。2024年で第21回を迎えます。１時間で約1万発の花火を打ち上げる、沖縄最大級の規模を誇る花火大会です。

花火と音楽の融合したエンタメ性の高いショーで、世界的デザイナーのコシノジュンコ氏によるデザイン花火も毎年打ち上げられています。その花火を製作する丸玉屋小勝煙火店は、江戸末期から150年以上の歴史を誇る東京の老舗煙火店。2019年にマカオ国際花火コンクールで優勝を果たしています。江戸の“粋”が生んだ花火を沖縄で見られるのが面白いですね。

有料観覧席は2024年２月20日より発売中。花火が見やすく場所取り不要でゆったり見られるイス席から、お手頃価格のフリーエリア（イス無し）まで、多彩な席が用意されています。

４月26日（金）：“初音ミク Happy 16th Birthday” 『Music & Fire Works』- Time Capsule -（神奈川）

近年はマンガやアニメ・ゲームなどとのコラボ花火の企画が増えてきましたが、この春横浜で開催されるのは、なんとバーチャルシンガー・初音ミクとのコラボレーション！　初音ミク誕生16周年を記念して、初音ミクの楽曲と日本最高峰の花火師、そしてドローンショーチームが最新型のエンターテインメントショーを披露します。

会場は横浜の山下ふ頭。海を背景にダイナミックな花火ショーが期待できます。初音ミクファンはもちろん、花火が好きな人、新しいエンタメショーを楽しみたい人にも特別なイベントになりそう。

入場にはチケットが必要で、２月21日（水）18時よりオフィシャル最速抽選先行を開始しています。観覧席だけでなく限定グッズ付きのチケットもあるので、ファンは必見！

４月27日（土）：大曲の花火 春の章（秋田）

毎年夏に「全国花火競技大会」が開催される秋田県大仙市で春に開催されるのが、「大曲の花火 春の章」。実力ある煙火店が揃う大曲ならではの、見ごたえある花火が打ち上げられます。

若手花火師による新作花火コレクション（競技花火）も行われ、フィナーレ花火は世界の花火と日本の花火のコラボレーション。2024年はアメリカの花火業者ロッツィ社が招聘されています。１つずつ丁寧に見せる競技花火と、オープニングやインターバル花火の音楽つきスターマイン、そしてワイドなフィナーレと、バランスよくさまざまなプログラムがみられるのが最大の魅力。

夏の全国花火競技大会に比べて混雑が少ないのも嬉しいポイント。会場内はもちろん、駅から会場までの道やJRの混雑も夏に比べると格段に楽です。夏の花火は豪華ですが、混雑も激しく、席によってはかなり斜めから見ることもあります。それに比べると「春の章」はほぼ打ち上げ場所の正面から見ることができ、ゆとりをもって鑑賞できます。混雑が苦手で花火大会を敬遠していた人にもおすすめです。

最後に―春の花火大会は寒さに注意！

春の花火は、昼間は気候が良く過ごしやすいですが、夜は急激に冷え込んだりします。天気予報に注意して、ちょっと暑いかな？というくらいの防寒対策をしておいてください。軽くて持ち歩きやすいインナーダウンやダウンベスト、使い捨てカイロなどを持参しておくのがおすすめです。

春は観光にもいい季節。花火大会とお出かけをぜひ一緒に楽しんでください！