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【京都市】東山区 三十三間堂の通し矢「大的大会」と「楊枝(やなぎ)のお加持(楊枝浄水供結願大法要)」

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都の東山区にある『蓮華王院・三十三間堂』では毎年1月の半ばに「楊枝(やなぎ)のお加持(楊枝浄水供結願(ようじじょうすいくけちがん)大法要)」そして同日に、通し矢「大的大会」が行われます。

通し矢は、袴や振袖姿の新成人たちが弓道の腕前を競いあいます。

「通し矢(とおしや)」は、仏堂南端から120mの距離を弓で射て、その矢の数で競い合います。今年は、久々にかなりの新成人たちが集い、三十三間堂が賑わっています。

国宝『三十三間堂』にある風神・雷神像など堂内の仏像はすべて国宝、そして何と言っても御本尊である鎌倉時代の仏師湛慶が手がけた丈六千手観音坐像(「蓮華王院」の名称は千手観音の別称「蓮華王」に由来)と、その周りに集う全てのお顔が違うという計1,001体の千手観音像が見られるのが有名。

南北にのびるお堂内陣の柱間が三十三もあるという建築的な特徴があるのと、観音菩薩の変化身三十三身(『法華経』等に観音菩薩が33種の姿に変じて衆生を救うと説かれるにもとづく数)により、「三十三間堂」と呼ばれるそうです。

『楊枝浄水供結願(ようじじょうすいくけちがん)大法要』は、通称「楊枝(やなぎ)のお加持」と呼ばれます。

この日は、三十三間堂が無料解放され、僧侶によりお加持がいただけるとあり、多くの人が参拝に訪れます。うちの家族も毎年、伺わせてもらってます!

開山した「後白河法皇」ゆかりの「三十三間堂」では、この日1日だけの開催される特別な法要。

7日間祈願した法水を柳の枝で参詣者に注ぎ、無病息災を祈ります。

2023年1月15日に行われる楊枝(やなぎ)のお加持」は、時間は午前9時~午後3時半まで。

現在の堂は文永3年(1266年)に再建されたものですが、平清盛や後白河法王にまつわる歴史がたくさん詰まった「三十三間堂」は、天台宗系の寺で「木造二十八部衆立像28躯」も国宝。インドのバラモン教の神々に起源を持つものがほとんどだそうで、一つ一つをゆっくり拝見するだけでご加護をいただける気がします。その中には、金比羅さんや毘沙門天、阿修羅など馴染みのある方々のお姿も拝見できましたよ!

三十三間堂

〒605-0941  京都府京都市東山区三十三間堂廻町657

075-561-0467

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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