木曽馬とは長野県木曽地域を中心に飼育されていた日本の在来馬で、長野県の天然記念物に指定されています。

木曽馬の起源は蒙古系中国馬であったとされ、繁殖能力が高くて、粗食でも大丈夫。温厚で育てやすく、その働きぶりが日本の農耕を支えていました。しかし、軍馬として徴発されて、終戦後には、50頭ほどしか残されていなかったそうです。

絶滅寸前のところを、木曽馬保存会を中心に活動が行われて飼育数が増加し、全国で160頭前後となっています。『御殿場高原時之栖』園内でそんな貴重な木曽馬に出会えることができるのをご存じですか？

『御殿場高原時之栖』には現在、2頭の木曽馬が飼育されています。

１頭はさくらちゃん。生まれつき足が悪く疲れると外や部屋の中で横になって休んでいます。もう１頭は結似（ユイ）ちゃん、さくらちゃんのお姉ちゃんのような存在なのだそうです。

今日はさくらちゃんは部屋で休んでいて、結似ちゃんが外の砂場で座っていました。

「あれ、おいしいものの食べ過ぎ?!」と思う体つきですが、足腰が強く、荷物を運ぶにも適している木曽馬はずんぐりむっくりとしたボディが特徴。

首と耳は太くて短く、大きなおなかは消化器官が発達しているからです。体重は約350から420、平均体高（肩までの高さ）は雄で136、雌は133、胴長短足のかわいらしい体型です。

現在放送中でもある松本潤さん主演の「どうする家康」で、乗馬のシーンでサラブレッドが登場しますが、実は戦国時代の日本にはサラブレッドはいませんでした。
サラブレッドが日本に輸入されたのは明治時代です。明治以前は木曽馬が軍用馬として用いられていました。
しかし松本潤さん等イケメン俳優が見た目のかわいい木曽馬に乗って演技したら、迫力が薄れてしまいますね(笑)

あまり目立たないので、気が付きませんでしたが、木曽馬の小屋の横はクリスマスローズが沢山咲く小道がありました。

何気ない日に、立ち寄っても新たな発見が絶えない『御殿場高原時之栖』ですが、5月12日（金）から8月20日（日）までの間、銀河イルミネーション、6月3日（金）から25日（日）までの間ほたるの栖が開催予定です。

いつでも楽しませてくれる『御殿場高原時之栖』、GW中（5月7日まで）は「いちご狩り」も体験できます。富士山麓で育った、摘みたての甘くて大きないちごをぜひ味わってみてください。

園内を一周回って戻って来ると、結似ちゃんが幸せそうな顔で夢を見ていました。

ほっこり癒されるひとときの『御殿場高原時之栖』園内散歩でした。