「海外投資家がドサッと日本株を買いに来ています」日経平均株価の史上最高値迫る 専門家がふりかえる『令和の高騰と昭和バブル、当時とは全然違う』何が違うの?
――日経平均株価のこれまでを岩井コスモ証券の有沢正一さんと振り返ります。「ギューン」とものすごい上がり方で1989年12月に史上最高値の3万8915円をつけて、その後、ズドンと落ちていきました。 【画像を見る】ギューンと上がりズドンと落ちた日経平均株価の最高値グラフ 「当時と違う」ポイント3点を見る (岩井コスモ証券 有沢正一氏)そうです。あの時はバブルで世の中が浮かれた分、株価がドスンと下がったことによって、世の中全体がちょっと暗くなっちゃいました。 ――長くなかなか株価が上がってこなかったんですが、ここにきてぐっと上がっています。有沢さんに株高要因を聞くと、一つは「日本企業の魅力に海外の投資家が期待をしている」ということのよう。
海外の投資家がドサッと日本株を買うワケ
(岩井コスモ証券 有沢正一氏)今の日本の上場企業は利益がどんどん増えてるんです。3~4年続けて過去最高益を更新というような状況です。そのわりに株価が割安です。さらに今、日本の上場企業は配当・株主還元に対してものすごく積極的になっているので、値上がりだけじゃなくて、いい株を買っておけば、配当がどんどん増えていくんじゃないかと、そういうこともあるので、海外の投資家がドサッと日本株を買いに来ています。 ――投資家は利益を求めますが、短期的なアップダウンで儲けようとしているか、日本の株価上昇がこの後も続くと思っているのかによって、我々の生活は全く変わってきます。どちらなのでしょう? (岩井コスモ証券 有沢正一氏)どちらもあるんですけれど、日本の『デフレ脱却に対する期待』がすごく高まってきているんです。『失われた30年』のデフレから日本が抜け出ようとして、当然デフレから脱却すれば、日本型の緩やかな経済成長が始まるわけです。ということは、ちょっと“足の長いお金”も入ってきていると思います。
ドスンと急落した過去「今回もこうならへんかな?」
――だけれども過去に急落を経験していますので、「今回もこうならへんかな」っていう、そんな心配ありませんか? (岩井コスモ証券 有沢正一氏)あの当時とは全く違います。株価水準は同じですけれども、当時はね、やっぱり世の中全体が浮かれていたように、株価もちょっと企業の価値を過大評価していたり。 「上がるから株を買う。隣の奥さんが株で儲けたから私も買う」みたいな状況でしたけど、いまはしっかりとした株価上昇です。89年当時とは、全然状況が違うんだよっていうことです。