松下由樹「自分とのつき合い方がわかってきた」がむしゃらだった20代を経て50代で気づいた「心の声」
15歳で女優デビューしてから第一線で活躍している松下由樹さん。最近になってやっと気づけたという心の声についてお聞きました。(全3回中の3回) 【画像】セミロングが新鮮!20代の松下さんのキュートな笑顔から最近お気に入りの香りを楽しむオフショットまで(全10枚)
■ひとりの時間の楽しみ方を味わえるように ── 今、暮らしのなかで大事にしていることはありますか? 松下さん:ひとりの時間がすごく好きになりました。ひとりで買い物に行ったり、食事に出かけたり。もちろん、誰かと一緒に大笑いしたり、楽しんだりすることも大好きですが、ひとりで街の風景を眺めながらいろいろ想像をしたり、何げない時間を過ごしたりするのが以前よりもっと、「楽しい」と思えるようになりました。
これまでは「こんなことしたら恥ずかしいかな」と思っていたことも、「自分が楽しいならそれでいい」と行動に移せるようになりました。昔もこのことは大事にしたいと思いつつも、年齢や経験を重ねるうちにいろいろ気負ってしまって、まわりの目が気になって躊躇していたんですね。 でも、50代になってから「自分の好きを見つけにいってもいいんだ」と改めて思えるようになって。役を演じるためだけではなく、自分のためのリラックスした時間から得ることもたくさんあるんだなと実感できるようになりました。
── リラックスすることの大切さを味わえるようになったということでしょうか。 松下さん:そうですね。昨年くらいからふわっとそういう感じになったんです。
■自分を試されていくなかで見失っていたもの ── 松下さんは、常に第一線を走り続けているという印象が強いです。 松下さん:仕事って、いつも試験みたいに、いろんなことが試されるじゃないですか。だから、肩に力が入ってしまっていることも多くて。力を抜くことは必要だけれど、なかなかできなかったようにも思っていました。
でも、50代になってから「これ好き」「これおいしい」って自分のシンプルな気持ちを忘れがちになっていたことに気づけて、「大切にしたい」と思えています。 ── そう思えるようになったきっかけはあるのでしょうか。 松下さん:私も不思議なんです。年齢なのかな。そもそも50代がどういうものかもわからないんですけどね。 デパートや雑貨屋さんに行っても、自分の好きな香りとか、「これ好き」ってピンとくるものを見つけるのが早くなったし、楽しくなってきました。「こういうことが大事なんだなあ」と素直に思えるし。以前はつい頭のなかで「オン」と「オフ」の切り替えを意識しがちだったけれど、最近はそう深く考えなくてもいいと思えているし、自然とリラックスできるようになってきました。