ジャガー セダンとスポーツカー、6月に生産終了へ 来年から電動車へ移行
XE、XF、Fタイプが生産終了
英国の自動車メーカーであるジャガーは、セダンの「XE」および「XF」、スポーツカーの「Fタイプ」の生産を6月に終了する予定だ。これにより、少なくとも今年中のラインナップはSUVのみとなる。 【写真】現代のブリティッシュ・スポーツセダン、まもなく生産終了【ジャガーXE、ジャガーXFを写真で見る】 (33枚) 3車種を生産していた英バーミンガムのキャッスル・ブロムウィッチ工場は、新しいモデルラインのボディパネル生産に移行する。 ジャガーは2025年からバッテリーEVを導入予定で、はじめに最高出力600psの4人乗りグランドツアラー、翌年には大型SUV、そして大型セダンが続くと考えられている。いずれも、まったく新しいJEAプラットフォームをベースとする次世代モデルである。 欧州ではまだXEとXFの注文が可能だが、生産終了に向けた調整から、選択できるオプション装備は限られる。 JLR(ジャガー・ランドローバー)は、キャッスル・ブロムウィッチ工場が6月で自動車生産を終了することを認めたが、供給がいつまで続けられるかは不明だ。 キャッスル・ブロムウィッチ工場は、もともと第二次世界大戦中に戦闘機「スピットファイア」や爆撃機「ランカスター」の生産に使用されていた。1977年にジャガー・カーズに引き継がれ、これまでXK、XJ、Sタイプなどを生産してきた。 今後導入予定のEVは、ソリハル工場で生産される予定だ。 2023年の世界販売台数はXEが9935台、XFが1万918台と、いずれも前年を大きく上回った。一方、SUVのFペイスは1万6000台近くを売り上げた。 Fタイプは発売から10年以上が経過しているが、それでも昨年は世界で2678台を販売した。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)