西山潤&田中美麗、初めてのベッドシーンで「最初から全てをさらけ出しました」 2人が語る新しい男女関係 <ドラマ「こういうのがいい」>
「恋人関係」の固定概念にとらわれない自由な男女の日常を描いたドラマ「こういうのがいい」(毎週日曜深夜0:55‐、ABCテレビにて放送 ※DMM TVにて同時独占配信、TVerにて見逃し配信)が放送中。主演・西山潤と、ヒロイン・田中美麗に直撃インタビューを実施した。 【写真】ピンク髪&超ミニのギャル姿がキュートな田中美麗 ■新しい男女の関係を描いたドラマ「こういうのがいい」 同ドラマは、「となりのヤングジャンプ」(集英社)で連載されている、累計発行部数150万部を突破した又龍氏による話題の同名コミックスを初の実写化。西山にとって同ドラマが連続ドラマ初主演作品となり、田中にとって俳優復帰後初の映像作品となる。 IT企業に勤める在宅ワーカーの村田(西山)は、束縛彼女に疲れ果て、「ノーモア彼女」と別れを告げ、晴れて自由の身に。そんな村田は、ある日、参加した趣味のオンラインゲームオフ会で、のちに「フリーダムフレンド(=気楽にできて束縛のない友人関係)」となる友香(田中)と出会うという物語が描かれる。 今回、西山と田中には、互いが打ち解けた瞬間や今後なりたい俳優像などをたっぷりと語ってもらった。 ■「恋人ってなんだろう?」…考えさせられる“フリフレ” ――「フリーダムフレンド(以降、フリフレ)」という関係性は、お二人の恋愛観としてはありですか?それともなしですか? 西山:僕はそういう関係性というものが存在していることに関してはありですが、個人的には恋人がいいです。でも、いいなとは思いますし、関係性を割り切れる人は逆にうらやましいなとも思います。村田と友香はすごく頭がよく、割り切れるところは割り切っていますし、その潔さがとても格好いいです。 田中:楽だとは思いますけど、私も含め女の子は誰しも特別扱いをされたいので、ちょっと理解はできないです(笑)。「フリフレ」は、恋人疲れをして恋愛に関してマイナスなイメージを持ってしまった2人だからこそ、生まれたフシギな関係だと思うので。 ――脚本を読んで「こういう考えもあるんだ」と思ったことや印象的なせりふなどは? 西山:村田と友香が「恋人ってなんだろうね」と話すシーンで、「(恋人とは)特別扱いしたいとか、されたいとか」という言葉が出てくるんです。村田と友香になくて、恋人にはあるものは「特別扱いしたいか、されたいか」なんです。僕もそこだなと納得しながらせりふを言っていました。僕が「フリフレ」よりも恋人がいいと言ったのも、特別扱いしたいというのが大きい。僕自身は恋人には特別扱いされたいというか、特別扱いしたいですし、愛をそそぎたいです。 田中:フゥー! 胸キュンワードもらいました!(笑)。私は「ストレスフリーを」というせりふを始め、縛られることなく生きていくという姿勢が格好いいなと思いました。ちゃんと働いているけれど、自分の自由にできる時間に関しては自分の人生だから自分の好きなようにしたいという姿勢がとてもすてきでした。 ――村田も友香も自分ファーストなんでしょうか。 西山:「俺がこうしたいんだよね」「私こうしたいんだよね」ということをやっているので自分勝手に見えてしまう瞬間もあるのかもしれませんが、そこには必ず優しさと愛があると思います。優しさが前提にあって、自分のやりたいことをやっているんだということに気付いてから芝居がやりやすくなりました。 ――視聴者の方に二人の優しさが伝わるといいですよね。 西山:この作品はまったりしている絵が多いので、ほぼ日常会話です。実際のせりふではないのですが、「今日、何食べたの?」「カレー」「おいしかった?」「うん」みたいな会話が沢山あって、その緩い雰囲気や優しさ、温かさを伝えるためには重要な役割を果たしているんです。その雰囲気は二人の優しさから作り上げられているので、皆さんに伝わったらうれしいです。 ――芝居の空気感を出すために、休憩中に意識していることは? 西山:それはなかったです。自然とお互い話して、「何食べてるの?」「(ちゃんと)食べてる?」「寝られてる?」とか。 ――お母さんみたいですね(笑)。 田中:(笑)。 西山:「寝なきゃダメだよ」とか(笑)。僕もあえて何かしようとはしていないけど、「フリフレ」みたいな感じで、したいように過ごしていたので、何を話したかは記憶にないです。ずっと話はしてはいたけれど、何を話したか分からない。休憩中のゆるい空気感のまま、カメラの前に行って芝居しているので、その雰囲気が出ていると思います。 ■最初の撮影シーンで全部をさらけ出したので、怖いものはなかった(西山) ――仲よくなったきっかけは? 西山:最初のシーンがラブホテルだったのですが、僕も初めてのベッドシーンで、美麗ちゃんも初めてのベッドシーンで、お互いに緊張していました。そのシーンから始まり、引き出しを全部さらけ出したので、もう怖いものはなかったです。そのシーンが始まりのおかげで翌日から、距離がギュッと近づきました。 ――仲のよさが伝わってきますね。 田中:決まったスタジオで撮るというよりは、村田のマンション、友香のマンションというさまざまな所で撮影していました。控室がない場所が多かったので、それが逆によかったのかなと。視界の中にお互いがいるというドラマの空気感もそこで作れますし、お手洗いでいなくなる時以外はずっと一緒でしたし、離れることがなかったです。 西山:会話をしない会話と言いますか、会話をしなくても、気まずくない。ただ話してないだけの時間も結構ありました。 田中:沈黙が耐えられる人ってなかなか出会いえないんですよね。 西山:(出会ってくれて)ありがとう(笑)。 田中:こちらこそ! ――情報解禁時に、監督と話しながらシーンを作っているとおっしゃっていましたが、どのような話し合いをされたのですか? 西山:お互い意識していたのは会話のキャッチボールです。会話の中では、キャッチボールしている時もあれば、お互い言いたいことを言っている時もあって。全部受け取ってしまうと、せりふが出にくくなっちゃうこともありました。テレビを見ながら「このドラマ面白いね」「そうだね…このポテチうま」みたいな会話だけで緩い空気感を作るというのは僕にとってはすごく難しかったんです。 僕は監督と「空気感を作りすぎないことが大事。その上でキャッチボールをしよう」ということを話し合いました。美麗ちゃんも「会話を一個一個丁寧に」と話をしていたよね? 田中:そうですね。「フリフレ」という言葉自体もこの作品で知りましたし、どういう関係値かも分からない。恋人っぽくなっちゃうせりふとかも、2人は恋人ではないので、その駆け引きとかもすごく難しかったです。 今回、全8話通して、監督が代わるのですが、監督が代わると、撮り方も変わります。監督に何を求められていているのか、そういうのを探るのも楽しかったです。まるでテーマパークにいるような感覚(笑)。 ■「西山さんはマンガからそのまま出てきたみたいだった」(田中) ――西山さんから見た友香というのはどのようなキャラクター? 西山:漫画や台本で読んだ時は、ぶっとんだ人だなというイメージでした。好きなことをやるというところを含め、どこかぶっとんでいますし、それがかわいさであり、よさでもあります。 美麗ちゃんがどう演じるのかなと思っていましたが、すごく真っすぐで一生懸命な美麗ちゃんと初めて本読みをした瞬間、「あ、これはすてきな友香になるな」「愛のあふれた友香になるな」と確信しました。共演してみて優しい友香が生まれたことにて安心しましたし、お芝居するのが楽しかったです。 ――田中さんから見た村田は? 田中:漫画を読んだ時に思ったのは、ポーカーフェイスのうまい男の人だなと思いました。表情を見せない。友香はコロコロ表情を変えて、すごく騒がしい子なので、余計に村田というキャラクターが淡々としているように見える。何を楽しみに生きているんだろうと思っていました。 西山:(笑)。 田中:村田は謎めいた男性だけれど、友香と出会ったことによって、男らしい一面や人間らしさも出てきて、本来の自分になったのかなと。この村田をどう演じるのかなと思っていたのですが、本読みの時点で私のイメージ通りの村田がそこにいましたし、「むらたんぐやー!」と思いました(笑)。普通のことを普通にやるって意外と難しいじゃないですか? でも西山さんが演じる村田は本当に村田その人でした。違和感もなく、漫画からそのまま出てきたような村田だったので、本当に安心感がありましたし、「主演についていこう!」と思わせてくれました。 西山:そうだったんだ(笑)。すごくうれしいです。 田中:ただ本読みの時は緊張していたので…(言えなかったんです)。 ――田中さんも緊張なさるんですね。全くそのイメージがないです。 田中:めちゃくちゃ緊張していました。記憶にないくらい…。 西山:(緊張している姿が)ミーアキャットみたいだったもん(笑)。 田中:(笑)。ずっと手をこぶしにしてギュッと握っていたので、あせもが手のひらにできるかと思いました。(西山と)目も合わせられなくて。 西山:初めてお会いする日、僕が最初に到着していたんです。美麗ちゃんが来たのが分かったので、「西山です。よろしくお願いします」と言ったら、斜め下を見て、「田中です。よろしくお願いします」と返してくるので、目を合わせてくれないクールな方だったんだなと思うのと同時に、仲よくなれるか心配でした。 田中:めちゃくちゃに緊張していました。目が一回合ったかどうかくらいで…。 西山:合ってないよ?(笑)。合ったと思ったらずれているし、僕が美麗ちゃんの目線を追い掛けてました(笑) ■どんな「〇〇フレンド」がほしい?西山潤、田中美麗の答えは…? ――(笑)。もしお二人が限定した友情関係に名前を付けるとしたら、どんな関係でどんな○○フレにしますか? 田中:「ファフレ」です。ファッションのトレンドやはやりを共有し合える友だちがほしいです。上辺だけの共感ではなく、似合わないものに関しては、似合わないと言ってくれるガチな関係がほしいです! 西山:「ジャンフレ」です。マージャンフレンドです。 田中:そっちか(笑)。ジャンクフードフレンドかと思った。 ――私は、「ジャンプ」(集英社)フレンドかと思いました(笑)。 西山:僕、ジャンプもめっちゃ好きなんですよ! ジャンプいいな…マージャンも好きなんですけど、ジャンプフレンドにします!(笑)。 ジャンプを語り合う仲間がほしいです。月曜日に集まって、お酒を飲みながら、「新連載どう思う?」「面白いよね」「キュンキュンするね」みたいな会話をしたいです。 ――作中では、「友香は桃の香りがする」と出てきますが、お二人が異性につけてほしい香りはありますか?またご自身が付けている香水のお話を教えてください。 西山:異性になると難しいですね。自分では、練り香水を愛用しています。自分の中にあるスイッチを入れるために、仕事の時はその香水を使っています。 田中:ホワイトリリーの香りです。さわやかでありながら、濃厚な香りが好きです。バニラの香りも好きなのですが、異性にまとってもらうとするならばホワイトリリーです。 ――最後に今後なりたい俳優像や目標は? 西山:何でも受け止められる俳優になりたいです。最近もベテラン俳優の皆さんと共演させていただいたのですが、皆さんは僕の芝居ややりたいことを全て受け止めてくださいました。 今回、初めて主演をやらせていただいたこともあり、皆さんが僕にくださったことを思いだし、なんでも受け止められる守備範囲の広い俳優になりたいなと思うようになりました。 田中:冗談抜きで誰にでもフレンドリーな西山潤くんのような俳優になりたいなと思っています。天性のものだと思うのですが、誰と話していても会話が続きますし、こんなに頭のいい人っているんだなと感銘を受けました。お芝居の取り組み方も勉強になりましたし、西山潤というお手本を忘れずにこれからの現場も頑張りたいと思います。 西山:僕ももっと精進します!