アメリカが国連加盟国に配布した書簡を北朝鮮が「共同書簡ゲーム」と非難

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月5日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。アメリカが国連加盟国に配布した北朝鮮の海外出稼ぎ労働者の送還を求める書簡を北朝鮮が非難したニュースについて解説した。

4日、朝鮮東海の海上で行われた前線・東部戦線防護部隊の火力攻撃訓練を指導する金正恩朝鮮労働党委員長=2019年5月4日 写真提供:時事通信

北朝鮮が国連加盟国に配布したアメリカの書簡を非難

北朝鮮の国連代表部は3日、アメリカが6月29日に国連の全加盟国に対し、各国で働く北朝鮮の海外出稼ぎ労働者の送還を求める書簡をイギリス、フランス、ドイツと共同で配布したと声明で明らかにした。その上で「トランプ大統領が米朝首脳会談を提案した同じ日に、アメリカの国連代表部が共同書簡ゲームを実行したことは看過できない」と非難している。

飯田)書簡を配ったというあたりが共同書簡ゲームということで、言っていることとやっていることが違うではないか、ということのようですが。

宮家)何か気の利いたことを言おうと思ったのですかね。国連の北朝鮮の代表部でしょう。このレベルの人たちでも、国連の場であれだけ変な書簡が出たら文句の1つも言いたいのではないですか。「ありがとう」なんて言えるわけがないのですから。だから「共同書簡ゲーム」という言葉を使い、看過できないと非難している。では看過できなかったらどうするのかというと、それは言わない。内容はこの国連代表部レベルのものです。ピョンヤンの新しい政策を反映したものでも何でもないと思います。

「ロイター」「プラス」 米朝首脳会談 ドナルド・トランプ米大統領、金正恩朝鮮労働党委員長、米朝首脳会談、拡大会合、第2回米朝首脳会談、アメリカ、北朝鮮=2019(平成31)年2月28日、ベトナム・ハノイ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

共同書簡は序の口

宮家)そもそも、マルチの世界、多国間の世界である国連みたいなところで論争になったらそれは全部「書簡ゲーム」になるわけですよ。ペーパーゲームですから。ペーパーゲームの最も重要なものは何かと言ったら、勿論それは決議の採択です。国連安保理決議を作る。そうなれば、それはただの書簡ゲームを越えて、水面下で議論や交渉をする。決議を採択するためには拒否権を持っている5ヵ国を黙らせなくてはいけないでしょう。拒否権を使わせないようにうまくマッサージする、書簡はもちろん出すし、厳しい発言もする。そうしてやっと国連安保理決議が1個できるのが実態ですから。「共同書簡ゲーム」なんて、国連では序の口だと私は思います。

南北軍事境界線がある板門店で握手するトランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2019年6月30日(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

トランプ大統領が板門店で金正恩氏と会ったのも選挙のキャンペーンの1つ

飯田)G20の直後に、米朝首脳が板門店で会うというものがありました。

宮家)あれもトランプさんからすれば思い付きなのかもしれませんが、僕はある程度準備をしていたと思います。準備なしにあそこまではできません。G20はサプライズもなく、つつがなく終わったけれど、逆にトランプさんとしては、それでは大きなアピールがないのです。韓国に行っても、兵士を視察して「さようなら」では、中身は何もない。だから、何とか世界から注目を集めたかった。彼はもっと早い段階からこんなことを考えていたと思います。彼は「統治」をやっていると言うより、「選挙」をやっているのですよ。2年半ずっと選挙をやっている。板門店に行って金正恩に会ったことも選挙のキャンペーンの一環としてやったと考えると、つじつまが合うと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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【西武】松井稼頭央監督インタビュー 長谷川信哉選手の大きく成長した部分とは?


4月23日放送のライオンズナイターでは、京セラドーム大阪で行われた、オリックスー西武4回戦の試合前に、埼玉西武ライオンズの松井稼頭央監督にインタビューした模様を放送した。チームの現状や期待の選手について訊いた。

――先週は1勝4敗で負け越ししてしまいましたが、振り返ってみていかがですか?
松井「それ以前にも連敗が続いていましたので、もちろん悔しいです。でもまだ(対戦カードが)一回りと少ししたぐらいですから、大きく巻き返せるチャンスもあるでしょうし、1試合1試合しっかりと戦っていきたいなと思っています」

――今日の試合、先発は平良海馬投手です。今シーズン3試合に登板して1勝1敗と苦労しながらも試合を作っている印象がありますが、平良投手のピッチングはどのように見ていますか?
松井「最小失点でイニングもしっかりと投げてくれていますので、そういう意味では昨年と違って順調に来ているのではないかなと思います」

――対戦相手オリックスの先発は田嶋大樹投手です。去年一昨年と対戦がなく3年ぶりの対戦となりますが田嶋投手の印象は?
松井「まっすぐが非常に強い印象がありますし、投げっぷりのいい投手だと思っています」

――ここ4試合、1番に長谷川信哉選手を起用しています。4月17日(ロッテー西武4回戦)はノーヒットながらフォアボールで3出塁、そして一昨日(4月21日、西武―楽天6回戦)は2安打という結果でしたが、長谷川選手の働きについては?
松井「元々思い切りのいい選手なのですが、追い込まれてからの対応が良くなってきているのではないかなと思いますし、状況によってしっかり振っていくところ、またしっかりとボールを見てピッチャーに球数を投げさせるという部分が、昨年と違い大きく成長したところではないかなと思います」

――センターの守備でも大きな働きをしていますね?
松井「非常に落ち着いてプレーできているのではないかなと思いますし、打者の特徴であったり、ピッチャーの(球の)軌道であったり、そういった部分も含めしっかりと準備して守れているのかなというふうには感じています」

――先週、古賀悠斗選手が脳震とう特例措置で抹消、山村(崇嘉)選手が怪我、そして外崎(修汰)選手の欠場がありました。野手のやりくりが苦しい中かと思いますが、起爆剤として期待する選手は?
松井「そういったことが重なるときもあります。ただ控えの選手もいるわけで、その選手たちでしっかりと戦っていきたいなと思います」

――状態がいいと感じる選手は?
松井「岸(潤一郎)がいいですね。岸や長谷川もそうですけど、若林(楽人)も開幕してなかなかヒットが出ない中で、しっかりとファームでいい結果を出し上がってきてくれましたから楽しみにしていますし、佐藤龍世は役割を理解しているといいますか、ランナーを返すこともそうですし、繋ぐという意味でもそうですけど、佐藤龍世、岸あたりは状態がいいのではないかなと思います。(今日は)カードの頭なので、何とか平良が一つ勝ちを作れるように目の前の試合を戦っていきたいと思います」

――登録抹消された栗山巧選手はいかがでしょう?
松井「(ファームで)打席を重ねた中でまた状態も上げてきてくれるでしょうし、チームにとっても必要な選手なので、準備をしっかりしてやってきてくれるのではないかなと思います」

※インタビュアー:鈴木純子アナウンサー

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