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俳優・原田芳雄さん、肺炎のため死去

2011年7月20日 2:44
俳優・原田芳雄さん、肺炎のため死去

 俳優・原田芳雄さんが19日午前、肺炎のため、東京都内の病院で死去した。71歳だった。

 原田さんは68年、28歳の時に「復讐の歌が聞こえる」で映画デビュー。デビュー当時は「純朴な青年」を演じていたが、34歳の時に主演を務めた映画「竜馬暗殺」で竜馬を演じ、奔放かつ屈折したアウトロー像を作り上げ、「永遠のアウトロー俳優」としてその風貌を印象付けた。その後は、映画「君よ憤怒の河を渉れ」「どついたるねん」「祭りの準備」など100本を超える映画に出演し、70年代の日本映画を代表するスターの一人となった。

 90年に主演を務めた「浪人街」ではブルーリボン賞を受賞、03年には紫綬褒章を受章した。また、テレビドラマにも数多く出演した。

 また、音楽の世界でも活躍し、渋い歌声で独特のブルースを聞かせ、積極的にライブ活動も行っていた。

 原田さんが最後に出演した映画「大鹿村騒動記」で共演した女優・松たかこさん(34)は、「悲しい知らせに、言葉もありません。しかしながら、映画の完成、そして船出を見届けた芳雄さんの魂の強さを私は決して忘れません」とコメントした。

 プライベートでも毎年会うなど親交の深い俳優・江藤潤さん(59)は「舞台発表がテレビで放送されていたのを見たんですよ。車椅子で舞台の袖から押されて来られた時に、げっそり痩せていたでしょう。それ見てがく然とした。去年の暮れの形相ではなかったもんですから、言葉をかけようってもかけようがないです」と話した。

 映画やCMで共演し、原田さんに曲を提供していた歌手・宇崎竜童さん(65)は「みんなが芳雄さんを慕っていました。一緒にまたブルース歌いましょうと言いたい」と話した。

 通夜は21日、告別式は22日に都内の斎場で営まれる予定。