田中貴金属工業は2013年9月2日から、定額積立の新商品「net純銀積立」の会員登録を開始する。(写真は、田中貴金属工業の銀地金=1本が30kg<約235万円相当>。サーチナ撮影)

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 田中貴金属工業(本社:千代田区丸の内、代表取締役社長:岡本英彌)は2013年9月2日から、定額積立の新商品「net純銀積立」の会員登録を開始する。8月21日に東京・中央区のGINZA TANAKAで「net純銀積立」のプレス説明会を開催し、「銀」の投資商品としての魅力と新サービスの概要について説明した。

 「net純銀積立」は、インターネット上で銀の取引が出来る、オンライントレード商品で、毎月3000円から、銀を積み立てることができる。1000円単位で積立金額を設定することができるほか、毎月の積立とは別に、営業時間中であれば、銀を即時に購入できるスポット購入(1万円以上1万円単位)も可能。

 また、「net純銀積立」では、積立額を日割りし、毎日購入していく「ドル・コスト平均法」を採用しているため、価格変動によるリスクを抑制し、効率良く銀を購入することができる。積み立てた銀地金は、消費寄託により田中貴金属工業が預かり、希望により、現物(銀地金)、または、銀地金を売却のうえ現金で受け取ることができる。

 「net純銀積立」の年会費は1050円(税込み)。積立購入手数料は、購入金額の2.5%。スポットで購入する際の購入手数料は無し。売却時は、金額指定で1万円以上1万円単位(数量指定では100g以上100g単位)。売却手数料は無料。

 説明会では、同社貴金属市場部長の原田和佳子氏が「銀市場」について解説し、「銀価格は、銅に代表される非鉄金属に連動しやすい工業用メタルという側面と、金に連動しやすい投資資産としての側面を併せ持つという、両面性がある」とした。

 実際の価格変動は、2010年後半に太陽電池設備投資ブームが起こり、太陽光パネルに利用される銀の需要が急拡大した際には、1オンス当たり30ドル程度だった価格が数カ月で50ドル近辺にまで急騰。また、2008年のリーマンショック後に起こった世界的な金融緩和局面では、金価格が上昇することに連れて銀価格も値上がりした歴史などを紹介した。

 一方、銀の国内価格は、2000年に年間の税抜平均価格18.75円/gだった価格が、2012年は税抜年平均価格82.79円/g、現在は70円台と、金やプラチナに比べ、大きく変動するのが特徴。国際取引がドル建てで行われていることから、日本円での取引にはドル/円相場の変動が影響する。「今後の円安リスクを感じておられる方には、銀などの貴金属への投資によって、円安ヘッジが期待できます」と、貴金属投資の円安ヘッジ効果を説明した。

 その上で、「『net純銀積立』は、少額で資産形成を始めたい方から、日々の価格動向により積極的に取引をしたい方まで、手軽に始められる商品です。これまで積立商品『純金積立』『プラチナ積立』で、お客様に貴金属による資産形成をご提案してきた田中貴金属工業は、『net純銀積立』の開始により、世界的に注目が集まっている銀を、新たな資産形成の選択肢としてご提案いたします」と、貴金属投資の経験者から初心者まで、幅広く個人投資家に提案したいと語っていた。(編集担当:徳永浩)