シャープは、他社に先駆けて2002年に液晶テレビ「AQUOS」を中国市場に投入し、中国のテレビ市場に液晶テレビを初めて紹介しました。AVシステム事業本部液晶デジタルシステム第4事業部副事業部長兼商品企画部長の藤澤貴明さんに、中国でのテレビの使われ方などについて教えていただきました。

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 中国の「今」を知りたい。タレントの麻友美さんが、中国の「今」について、良く知っている方々を訪ねて、いろいろと教えていただきます。もっともわかりやすい最新中国経済事情です。

 シャープ <6753> は、他社に先駆けて2002年に液晶テレビ「AQUOS」を中国市場に投入し、中国のテレビ市場に液晶テレビを初めて紹介しました。AVシステム事業本部液晶デジタルシステム第4事業部副事業部長兼商品企画部長の藤澤貴明さんに、中国でのテレビの使われ方などについて教えていただきました。(3回シリーズの2)

――中国では、テレビのチャネルの数は多いのですか?

 中国の都市部ではケーブルテレビが普及しており、40−50チャネルを視聴できるのが一般的です。日本のテレビ局などが放送を引用して伝えるので、中国・北京の中央電視台(CCTV)が有名ですが、地方都市ごとに放送局があって、それぞれで番組を作っています。そして、ケーブルテレビと契約すると地方の放送局の番組も観ることが出来るようになります。たとえば、湖南省の放送局が作った番組が、中国全土で人気のある番組になった話は有名です。番組の内容は日本と同じで、ニュースの他に映画、ドラマ、音楽、バラエティ番組などがあります。

――テレビの使い方は? 日本では子どもたちがテレビゲームで遊んだりしますが、中国でもテレビでゲームをしたりしますか?

 中国では日本ほどテレビゲーム機は普及していないようです。ゲームに関しては、どちらかと言うとパソコンでゲームをすることの方が多いようですね。

 また、テレビの使い方ということでは、中国では放送を録画するということはあまりしません。むしろ、世界的には日本人だけがよく録画をするようです。アメリカやヨーロッパなどでもテレビ番組を日本人のように録画することはあまりありません。

 以前はDVDを再生する人が多かったのですが、最近はインターネットからの番組をを楽しむ人が増えています。それに合わせて、インターネットにつながるテレビが増えています。

 シャープは、中国の動画配信サービス「BesTV」と提携し「インターネットテレビ」を打ち出しました。このインターネットテレビを購入していただいたお客さまに、映画、ドラマ、報道、スポーツ、子供向け番組など、いろんなジャンルの番組を楽しんでいただけるようにしています。これらの番組はインターネット経由で視聴できるようになっています。

――中国では3Dのテレビが流行っていると聞きましたが?

 3Dテレビの販売は日本よりも中国の方が好調です。今年1月から3D番組の放送を始めました。ロンドンオリンピックも3Dで放送しようという話もあると聞いています。

 中国では、より良いものを熱心に求める傾向があるようです。一般的には日本人の方が年収は高いのですが、テレビなどでは大きな画面のTVや3D、ネットの接続など、日本人より受け入れられやすいと感じます。

――AQUOS携帯も中国で販売されていると聞きました。

 フィーチャーフォン、スマートフォンの両方でAQUOS PHONEを発売しています。中国でもデザインを評価していただいて、若い女性に評判がよいと聞いています。中国の方は、日本よりも携帯好きなように感じます。それだけに、携帯電話にこだわりを持っておられて、AQUOS PHONEは値段が高いクラスの携帯なのですが、液晶画面の美しさを評価していただいています。(つづく)(編集担当:徳永浩)