期限付き移籍から今夏「望まれぬ復帰」をする6名。ルカク、カンセロ…

写真拡大 (全7枚)

サッカーにおいて重要なルールの一つが「期限付き移籍」だ。出場機会に恵まれない選手などがレンタルで取引されるものであり、そこから貸出先に買い取られることもしばしば起こる。

しかしながら、逆に貸し出されている間に保有元での居場所が全くなくなってしまったという者も…。

今回は『Planet Football』から「今夏、保有元に不快な復帰をすることになる6名の選手たち」をご紹介する。

ディーン・ヘンダーソン

貸し出されているクラブ:ノッティンガム・フォレスト

保有されているクラブ:マンチェスター・ユナイテッド

2021-22シーズンはレギュラーとして起用されると約束されていたというヘンダーソン。しかしEUROを終えたあとに新型コロナウイルス感染の後遺症に苦しみ、デ・ヘアにポジションを明け渡した。

そして昨年夏のことについて振り返った彼は「テン・ハフ監督は僕を引き止めようとするだろうと思っていたから、会いに来てほしくなかった。セカンドキーパーはやりたくなかった。彼とは一度も話をしていない」と語った。

マンチェスター・ユナイテッドとは2025年まで契約を残しているため、今夏は一度復帰することになるわけだが…。このインタビューを受けてクラブ側がどのような反応を見せるのか注目されている。

ロメル・ルカク

貸し出されているクラブ:チェルシー

保有されているクラブ:インテル

ヘンダーソンと同じく、ローン先で物議を醸すインタビューを行ったロメル・ルカク。昨季チェルシーへ復帰したものの苦しいシーズンを過ごし、今季はインテルへと貸し出された。そして「チェルシーには戻りたくない」と公に宣言してみせた。

ただ、チェルシーとの契約は2026年まで残っており、さらに昨年1億1300万ユーロという巨額の移籍金で獲得されているため、簡単に売られることもないだろう。

インテルも簡単に多くのお金を出せるようなクラブではないため、ルカクが来季どんな立場になるのか全く予想がつかない。とにかく、少なくともチェルシーのファンから受け入れられることはないだろう。

ジョアン・カンセロ

貸し出されているクラブ:マンチェスター・シティ

保有されているクラブ:バイエルン・ミュンヘン

今年1月に驚きのローン移籍を行ったジョアン・カンセロ。一時期はマンチェスター・シティの戦術「偽サイドバック」の根幹を担い、カンセロ・ロールという言葉も生み出した彼が、突如バイエルン・ミュンヘンに貸し出された。

その理由はジョゼップ・グアルディオラ監督との不和であったとも伝えられている。そのなかでドイツに新天地を求めたものの、ブンデスリーガでは存在感を見せられず、買い取りされることはないようだ。

先日はバルセロナが彼の獲得に乗り出していたという報道があり、レアル・マドリーやアーセナルも関心を持っていると言われるものの、移籍金が高額であるために難しい状況になっているとか…。

サミュエル・ウンティティ

貸し出されているクラブ:バルセロナ

保有されているクラブ:レッチェ

まだバルセロナに所属していることが信じられないかもしれないサミュエル・ウンティティ。かつてはフランス代表でも中心選手だった左利きのセンターバックは、怪我をきっかけにバルセロナに「所属しているだけ」の選手になってしまった。

今季はイタリア・セリエAのレッチェにローン移籍し、そのときには涙を流しながら再びプレーできることを喜んでいた。「バルセロナに4年間監禁されていたようなものだった」という発言まで飛び出した。

ただ、バルセロナとの契約はなんと2026年まで残っている。もちろんレッチェに彼を購入できるだけの資金はなく、今夏は復帰することになった。古巣のリヨンやサウジアラビアのクラブが関心を持っているそうだが…。

デル・アリ

貸し出されているクラブ:エヴァートン

保有されているクラブ:ベシクタシュ

彼の場合、正確にはすでにベシクタシュからエヴァートンへと返却されている。トッテナムでかつてイングランド最強の攻撃的MFと評価された天才であるが、20代中盤で早くも状態を悪化させており、今季はトルコにローン移籍することに。

ところがベシクタシュでもあまりうまくいかず、先日はクラブの練習に現れなかったとしてローン契約が解除されてしまった。デル・アリ自身は許可をもらった休みだったと主張しているが…両者の間に大きな溝ができてしまっていたようだ。

新監督としてショーン・ダイチェが就任したエヴァートンでも居場所は存在せず、もはや契約が解除されるのではないかという噂も。

ニコラ・ペペ

貸し出されているクラブ:アーセナル

保有されているクラブ:ニース

2019年にリールからアーセナルへと加入したとき、8000万ユーロという巨額の移籍金が動いた。しかしながらイングランド・プレミアリーグで彼はそれに応えるだけのプレーができず、いまやガブリエウ・マルティネリやブカヨ・サカに大きく差を付けられてしまった。

今季はニースでも欠場が多く、アルテタ監督もすでに彼を戦力として考えてはいないと伝えられているが、契約は2024年まで残っている。

【関連記事】シブい!稲本潤一の「同僚ストライカーTOP10」

クラブは現在彼を買ってくれるクラブを探している状況だと報道されているものの、いまのところサウジアラビアくらいしか興味を持っているクラブはなく、最悪の場合は契約解除を行うことを検討しているとか。