息づかいだけでラブシーンの間合いがわかるように!内田理央×小関裕太”来世ちゃん”対談

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令和のエロラブコメディ第3弾、ドラマParavi「来世ではちゃんとします3」(毎週水曜深夜0時30分放送)がスタート!

今シーズンはなんといっても、「まずは健全な関係から...」と付き合うことになった"桃ちゃん"こと大森桃江と、"松田くん"こと松田健の恋の行方に注目! 2人を演じる内田理央さんと小関裕太さんにお話をうかがいました。

"健全なお付き合い"できる!?



――前作のシーズン2で、ついに桃ちゃんと松田くんが付き合うことになりました。今シーズンは2人の恋に注目ですね!

内田「桃ちゃんにとっては、夢のような"本命彼氏"がいる状態ですが、好きになればなるほど怖くなったり、重くなったり、感情と行動が伴わなくなってしまうんです。そういう恋愛の苦しみや葛藤を演じる難しさを感じています」

小関「この2人にとっては、社内恋愛であることと、お互い手が早いので(笑)"健全なお付き合いをすること"が最初の難しさだと思います。シリーズ3では、他にもいろんな壁が出てきます。松田は、引きずっている"過去"がテーマ。家族、兄弟、過去に付き合っていた人たちとどう向き合って、どう戦うのか...!? 観てくださる方、特に男性は勇気づけられるところがあるのではないかと思っています」

――これまでのくっつきそうでくっつかない"同僚"から、"恋人"という関係を演じることになって、改めてお互いに気付いたことはありますか?

小関「『来世ちゃん』に欠かせないのがラブシーンですよね。心が動く、ドキッとする、キスするのかと思ったらしない...とか、そういうシーン作りの間合いがシーズンを重ねるごとにやりやすくなっています」

内田「本当に!? 良かった」

小関「演じる側からするとラブシーンであってもお芝居という"作業"で、どうやったら観てくださる方にときめいたりドキドキしたりしてもらえるかを考えているのですが、それにはお互い呼吸を合わせることが大事なんです」

内田「そうですね。観ている方に、どう映るかはすごく考えます」

小関「今作で、『スタジオデルタ』の社内で桃江と松田がいちゃついているところに、いきなり梅ちゃん(太田莉菜)が来るシーンがあるんですが、理央さんは『首はこっちの角度の方がいいんじゃないかな』『ここで目を合わせた後は目線どうする?』といろいろ提案してくれて。こうしたディスカッションがスピーディーにできて"職人だな"って感じました(笑)」

内田「私の中に"来世ちゃんの間合い"みたいなものがあるんです(笑)。他の作品にはない『来世ちゃん』ならではの独特なもので、それがようやく身についてきた気がします。シーズン3ともなると、お互いそれが出来てきているので、目線の動きやアイコンタクトなど何も言わなくても意思疎通できるようになりました。チームワークを感じる瞬間ですね」

小関「本番で、目が合ってない状態からお互いの息づかいで間合いがぴったりと合った時は感動しました!」

内田「良かった!(笑)」

――内田さんが気づいた、小関さんの新たな一面はありますか?

内田「小関くんはひとり時間の使い方が上手ですね。いい意味でマイペースな部分があって。本を読んだり、歌を歌ったり、シーズン2では現場にあったピアノで演奏してくれたりもしました。自分の好きなことや自分の時間を大切に上手に使える方だなと感じました」

小関「理央さんは褒め上手ですよね。相手を不快にさせない天才です。僕の歌だって、タイミングが悪い時に歌っていたら怒られそうなものなのに」

内田「それはタイミングが悪い時に歌ってないからだよ。小関くんは、そういうところもちゃんとしてて、『来世ちゃん』のBGM担当になってました」

小関「...と言いつつ、理央さんもよく歌ってますよね(笑)」

内田「歌うのはこの現場だけです」

小関「そうなんですか!? それはリラックスしてるってことですか?」

内田「小関くんがよく歌ってるから歌ってみた(笑)」

小関「撮影初日に、理央さんが米津玄師さんの『KICK BACK』(アニメ『チェンソーマン』主題歌)を鼻歌で歌っていて、『この歌はすごく難しいから、この撮影の間にちゃんと歌えるようになりたい』と宣言されていたんです。それを聞いたら僕も挑戦したくなって、今、僕の課題曲になっています(笑)」

内田「実は、スタジオデルタの壁にアニメ『チェンソーマン』のポスターが貼ってあるんですよね」

小関「...そういえば、あった!!」

内田「もしかしたらスタジオデルタが『チェンソーマン』のCGを作っているのかも...とか、想像しちゃって(笑)。ドラマを観てくださる方も、ぜひ探してみてください」


――内田さんは、シーズン1と2のインタビューで「小関さんの悪いところが見当たらない。みんなでそれを探そうとしています」とおっしゃっていましたよね。シーズン3ともなると、さすがにそろそろ見つかりましたか?

内田「それはもう私も必死で探しましたよ。その結果......見つかりませんでした!(笑)」

小関「本当ですか!? 普通にありますから遠慮なく言ってくださいよ(笑)」

内田「本当にないですって。それは太田(莉菜)さんと飛永(翼)さんとも話し合いましたから。『私たち3人は性格悪いけど、小関くんと後藤(剛範)さんは本当に性格が良すぎない!?』って、よく話しています」

小関「そんなことないですよ。僕も、別にいい子ぶってるわけじゃないんですよ...」

内田「もちろん、それもわかってる! それが素で、小関くんの魅力ですね」

小関「もちろん嬉しいんですが...なんかもっと不平不満をぶつけてきて欲しいなと思い始めてきました(笑)」

内田「たぶんお2人にもいろいろあると思うけど、一緒にいても本当にみつからないんです。3人で話した結論としては『俺らが性格悪すぎるんじゃない?』ってことになりました(笑)」

小関「そんなことありませんよ。3人とも素敵な方です」

内田「シーズン10でやっと1つ見つかるくらいかな? またその時に聞いてください(笑)」

――『来世ちゃん』では、人それぞれのいろんな生き方や恋愛の形が描かれています。この作品に関わることで、ご自身の人生観や恋愛観に変化はありますか?

小関「この作品を通して、いろんな人を受け入れる幅は大きくなれた気がします。作品の中にはいろんな考え方の人がいて、それぞれが愛おしく描かれているから、すごく納得できるんです。主張や欲望って見方次第では自己中心的なものに見えてしまうかもしれませんが、この作品では"個性"として素敵に描いてるんですよね。だから、まずは受け入れてみよう、と。理央さんは価値観、変わりました?」

内田「確かに、『来世ちゃん』の中ならスッと受け入れられるけど、現実世界では、そんなポップには受け入れられないことってありますよね。そういう人に出会った時は、脳内で『来世ちゃん』の登場人物に変換して"こんな人がいたら面白いかも!"と受け入れられるようにはなりましたね」

小関「それ、いいですね。ただ、本当に危険なこともあるかもしれないので、気を付けてください(笑)」

内田「気を付けます!(笑)」



「来世ちゃん」が愛される理由


――『来世ちゃん』がこれだけ愛される理由はどこにあると思いますか?

小関「他の仕事現場でも『来世ちゃん』のことを話題にしていただくことが多く、たくさんの方に愛されている作品だなと感じています。シーズン3が出来ることでより実感しましたし、素敵な作品に携われてることが嬉しいです」

内田「この作品を愛してくれる皆様のおかげでもありますし、もちろん原作の力もすごく大きいと思います。お話が面白く、キャラクターも魅力的ですから。苦しいことや悲しいことも起こるけど、相変わらずダメだったり、こじれてる部分があったり、ブラックな職場だったり...その"変わらなさ"に安心できるところもありますよね。私自身、この現場に帰ってくるとすごく安心できて、その"安心感"が視聴者の方に伝わるのかもしれません」

小関「いろいろなキャラクターがいて、それぞれが自分のことを『ダメだなぁ』と言うことはあっても、周りの人から『君はダメだな』と言われることがないんですよね。"ダメなままでも、自分らしくあっていいんじゃない"と、自分を肯定してくれているようで、そこがいいなと思います。背中や頭をなでてくれるようなセリフやシチュエーションがたくさんあるんですよね」

内田「そもそもタイトルからして、『来世で"は"ちゃんとします』だから、今世はもう諦めてる(笑)」

小関「今世は、"このままの自分で、もういいか!"って(笑)」

内田「でも、桃ちゃんもシーズン1と比べると状況が変わってきているんです。当初はセフレが5人いる性依存系女子でしたが、シーズン2で松田くんとお付き合いすることになり、今作では松田くんとの恋愛をちゃんとしようとしていて、彼女は彼女なりに成長しています。ただ『そっちいっちゃダメだよ〜』って方向に流れがちで(笑)。桃ちゃんの人の痛みにも敏感なところが危うくも感じますが、そこもまた魅力なのかなと思っています」

小関「松田も、実はシーズンを重ねるごとにちゃんと悩んだり成長したりしているんです、これでも(笑)。ただ、はたから見ると常に脱力しているようで、もし友達だったとしたら羨ましく映るような気がします」

内田「そうそう、もし"友達だったら..."って考えるよね。桃ちゃんって私が"こうすればいいのに"と思う真逆にいっちゃうから、友達になって導きたいです(笑)」

――最後に、これまでの各シーズンのインタビューでもうかがっていますが(笑)、シーズン3を迎えて改めて"来世ではちゃんとしたい"ことは?

内田「勉強です。学生時代にしっかり勉強して学者になりたいです。来世は考古学者!」

小関「小さい頃は、建築士になりたかったんです。努力の積み重ねが必要なので今からやろうという気持ちにはなれませんが、もしもう1つの人生があるとするならばやってみたいです。自分の家を自分で建築してみたいです」

内田理央様
Hair&Make:Midori
stylist:ゴトウカナエ
イヤーカフ (e.m.)

小関裕太様
Hair&Make:佐々木麻里子
stylist:吉本知嗣

(取材・文:伏見香織)

ドラマParavi「来世ではちゃんとします3」第1話は?

第1話
5人のセフレと関係を持っていた性依存系女子の大森桃江(内田理央)は、会社の同僚・松田(小関裕太)と3ヶ月付き合ってから一線を越えようと約束し、健全な交際をしていた。しかし、3ヶ月を過ぎても何も起こらないことに桃江の性欲は爆発寸前!セックスしたいと思いながらも、今までのセフレ同様、セックスをしたら松田も変わってしまうのではないかと不安に思う桃江...。一方、松田も桃江と一線を越えられないことに葛藤していた。

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【プロフィール】
内田理央(うちだ・りお)
1991年9月27日生まれ。東京都出身。俳優、モデル。2014年、本格女優デビュー。ドラマ「おっさんずラブ」(テレビ朝日系)、「お父さん、私、この人と結婚します!」(BS松竹東急)、「自転車屋さんの高橋くん」(テレビ東京系)など出演作多数。2023年1月スタート「夕暮れに、手をつなぐ」(TBS系)にも出演。自身が発信するファッションプロジェクト「偏愛倶楽部」も手掛ける。
Twitter:@lespros_rio
Instagram:@rio_uchida
偏愛倶楽部

小関裕太(こせき・ゆうた)
1995年6月8日生まれ。東京都出身。俳優。「天才てれびくんMAX」(NHK)テレビ戦士として活躍するなど子役として俳優活動をスタート。ドラマ「ラブコメの掟〜こじらせ女子と年下男子〜」(テレビ東京系)、「ブラック/クロウズ〜roppongi underground〜」(フジテレビ系)、「サワコ 〜それは、果てなき復讐」(BS-TBS)、ミュージカル「四月は君の嘘」などに出演。舞台「キングダム」(2023年2月5日〜帝国劇場 他)では嬴政/漂役を務める。
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