草笛光子

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女優・草笛光子が28日、招き猫所縁の浅草・今戸神社において、映画『老後の資金がありません!』の大ヒット祈願イベントに出席。そこでは、共演者の天海祐希新川優愛毒蝮三太夫らと共にトークショーも繰り広げた。

この映画は、2015年刊行・垣谷美雨の34万部突破のベストセラー小説「老後の資金がありません」が原作。現代日本が抱えるお金の問題に、普通の主婦が立ち向かった、痛快でHappyなコメディ作品に仕上げている。

▼ 草笛光子


草笛は、劇中において浪費癖が抜けない姑・後藤芳乃を演じている。「出来れば、皆さんにこの映画は見て頂きたくない」とわざとマイナスに伝えて、周囲を笑わせた。そう悲観するのは理由があるそうで「それは、本当に歯が抜けてしまった顔が大きなスクリーンに映ったりして、見て頂きたくない私が出ているからです」と説明。イメージがガタ落ちになることを心配したそうだ。

「これまで(俳優人生で)おばあさんと言いますか、歳を重ねた役を多くやってきましたが、この映画の役は、かき回すようなキャラクター。『こんなの出来ません』と言おうと思ったならば、(前田哲)監督が『草笛さんは、何もしなくても可笑しいから』って仰るんです。私って、そんなに可笑しいんでしょうか?その言葉を聞いて、私の女優としての考えを変えようと思いました。可笑しいなら、可笑しいように撮って頂こうと開き直りました。なので、とても苦しかったです。でも、そんな私を撮って下さった監督のことを感謝しています」とこれまでの葛藤と気持ちの変化がついたことを匂わせた。

「こういう役をやらせて頂いて、もう思い残すことはありません。最近、歌うこともなくて歌うのが辛かったのですが、そそのかされながら、最後に歌っちゃいました。私はもう老人。あと何年女優を出来るのか分かりませんが、私の可笑しくって、涙ぐましくて、楽しげな何かを感じてもらえたらと思って、我がままイッパイに、かたき役をやらせてもらいました」とすがすがしい表情で話した。

来月10月22日には、88歳になる草笛。米寿の証として「世田谷区から8,000円のお金を頂いた。88と書いてありました」と近況を明かす場面も。「もうじき88歳の私。どこも体は悪いところ無いんです。血液検査をしても何も出ない。でも、こうやって生きていて、楽しく話して、お仕事が出来て、食べるものも美味しく頂いていますし、本当に今、最高に幸せな時だと思います」としみじみ語る場面もあった。



本作は、コロナの感染拡大の影響がなければ、最初の公開予定は昨年9月のスケジュール。1年の延期期間があった。主演の天海は「安心して映画館に来てほしいという思いがあって、1年延期するという決断がありました」とこれまでの事情を説明。「でも、その流れがあってこそ、皆さまにこの映画のことを知ってもらえる機会が増えたと思って、ここまで頑張ってきました。これから来る10月30日、皆さまにお届けすることが決まって、本当に幸せです」とメッセージを発信していた。

▼ (左から)毒蝮三太夫、草笛光子、天海祐希新川優愛

映画『老後の資金がありません!』大ヒット祈願イベントにて


▼ (左から)毒蝮三太夫、草笛光子、天海祐希新川優愛










▼ 映画『老後の資金がありません!』予告映像


■関連リンク
映画『老後の資金がありません!』 - 公式WEBサイト