藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「TOYOTA Athlete Beat」 https://tfm-plus.gsj.mobi/news/index.html?ctg=Athlete%20Beat。4月11日(土)の放送では、男子陸上短距離の白石黄良々(しらいし きらら)選手をゲストに迎え、お届けしました。

(左から)白石黄良々選手、高見侑里



株式会社セレスポ所属の白石選手は、鹿児島県出身、1996年5月31日生まれの23歳。社会人1年目の2019年4月に開催された「織田幹雄記念国際陸上競技大会」の100mで10秒19の自己ベストをマークして優勝。同年7月の「IAAFダイヤモンドリーグ」ロンドン大会では、男子400mリレーの日本代表に選出され、アンカーをつとめて2位に貢献。

そして、昨秋の「世界陸上競技選手権大会」(ドーハ)でも、200mと4×100mリレーに出場。第2走者をつとめたリレーでは、37秒43の世界歴代4位、アジア新記録で銅メダルを獲得。日本選手4人目となる100m 9秒台に加え、200mでも躍進が期待できる選手として注目されています。

◆“階段”を有効に!
高見:どうしたら速く走ることができますか?

白石:1番大事なのは“綺麗に走ること”。手と足を交互に出すタイミングを揃えることが大事だと思います。練習方法としては、綺麗に腿(もも)上げをする感覚をつけてから走ってみると、速くなるのではないかと思いますね。

高見:綺麗に腿上げをする?

白石:その場で腿上げをして、ちょっと体を前に倒して走ってみる。陸上をやっていない人が、普段おもいっきり走るとき、腿は上がっていないと思うんですよね。どうしても、地面を押そう押そうとして足が後ろに流れてしまっているので、腿上げをすることによって“足を前に返す”という動きが少し身につくので、そのほうが綺麗に走れると思います。

高見:もともと足は速いけど、“タイムを縮めたい!”“もっと速く走りたい!”という人はどうしたらいいですか?

白石:もともと足が速い人は、すぐにタイムが縮められると思います。走りに必要な筋肉をつけるのが大事だと思います。

高見:それはどの部分の筋肉が必要ですか?

白石:やはり“エンジン”と呼ばれているお尻の筋肉や、腿の裏のハムストリングスの筋肉は、陸上選手にはとても大事なので、そこの筋肉が発達すれば、より速く走れるかなと思います。

高見:日々の生活のなかで鍛えられる方法ってありますか?

白石:階段とかを有効に使ってみると良いと思います。“1段飛ばしで、ちょっとお尻を意識しながら地面を押して階段を登る”など、そういうことを繰り返しているうちに、自然と、お尻やハムストリングスの筋肉を使って走れたりするようになります。やはり、大きい筋肉のほうが大きい力を発揮しやすいので、とても大事にしています。職業病じゃないですけど、階段を見ると1段飛ばしをしたくなることがありますね(笑)。

◆“理想の走り”をイメージ
高見:メンタルは、どうやって鍛えたらいいですか?

白石:メンタルがブレるときって、“自分に自信がないとき”が1番多いと思うんです。試合とかで走るまでに、どれだけ“自分の思い描いた走りができているか”という過程が大事になってくると思うので、それまでに自分の納得できる練習をして、理想としているフォームを完成させておくことがすごく大事だと思います。

頭のなかで、“理想の走り”や“理想の結果を達成している自分”を常にイメージして、自分に自信をつけるようにしていますね。“これだけやってきたから大丈夫!”って、逆に開き直った気持ちで試合に挑めることがメンタルを保てる方法なのかな、と思いますね。

高見:“スタート”のポイントってありますか?

白石:僕はあまりスタートが得意ではないんですけど(苦笑)。“なるべく低く、そして足が後ろに流れないように出る”というのをポイントにしています。トップ選手って、スタートしたときに、足が自分の後ろに返ってないと思うんです。自分が足を着いたところとお尻の後ろには“壁がある”と思って、前にだけ空間を作るようにしていますね。

高見:トップスピードを上げるためにはどうすればいいのでしょうか?

白石:僕は、前半のスタートのところで力をあまり使わないようにしています。そこで力を温存して、周りの選手と変わらないくらいで走って、後半に、残った余力で、自分の最大スピードに繋げることが大事なのかなって思います。

高見:日本の陸上短距離界は100m 9秒台の時代になりましたけど、トップスピードはどのくらいなんですか?

白石:時速40km/hくらいは出ていると思います。それくらいの速度で走らないと、9秒台は達成できないと思います。僕のトップスピードは、それに近いくらい出てきていると思うので、後は苦手なスタートを改善していければ9秒台は出るんじゃないかと思います。

白石黄良々選手



◆“夢”を見せてあげたい
高見:最後に、白石選手がこれまで短距離を続けてこられたモチベーションを聞かせてください。

白石:自分が結果を出すことで“喜んでくれる人がいる”ということと、単純に、小さいころから走ることが好きで、走っていてまだ“楽しい”と思えるので、それがずっと短距離を続けられている理由なのかなと思いますね。

高見:競技を離れようと思ったことはなかったですか?

白石:結果が出ないときに迷っていた時期はありましたけど、いま自分がオリンピックを目指しているのも、自分だけの夢ではありませんし、応援してくれている家族だったりコーチだったり仲間の夢でもあるので、その夢を見せてあげたいなという部分もあるので、簡単には諦められないですね。

次回4月18日(土)の放送は、女子レスリング、川井梨紗子・友香子姉妹をゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2020年4月19日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:TOYOTA Athlete Beat
放送日時:毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/