中国メディア・今日頭条は12月29日、「中国人は海外で中華街を作りたがるのに、どうして日本人は日本街を作らないのか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・今日頭条は12月29日、「中国人は海外で中華街を作りたがるのに、どうして日本人は日本街を作らないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、「古くより中国人が海外に出る主な目的はよりよい生活をするため。1人で出掛けて現地の足場を築いた後、家族や親戚、友人たちを呼び寄せて生活するのだ。このため、海外では中国人による小さなコミュニティができやすい。横浜中華街がその典型的な例だ。中国人の同郷意識は強く、今の日本では多くの省・市・自治区の同郷会団体が設立されている。何かあれば同郷者に助けを求めるというのが、中国人の習慣的な思考なのである」と説明した。

 一方で、「日本人の国家意識、民族意識は中国人とはいささか異なる。日本人は現地にやってくると速やかに同化して、現地人の生活に溶け込もうとする。同胞コミュニティづくりには消極的なのだ。ハワイの人口の3分の1は日系人だというが、彼らは長年の努力を経て米国民となり、日本人としての血統をほぼ忘れてしまうのだ。海外の日系人は、日本を離れたからには居住国を自らの祖国とし、その国の一員になることが責任であり義務であると考える。シンガポールにはチャイナタウン、インドタウン、マレーシアタウンなどがあるが、明らかな日本人居住街というものは存在しないのだ」としている。

 記事はそのうえで、「世界各地に散らばる日本人たちの生存能力は非常に強い。彼らはある種の信念や理想を抱いて異郷に足を踏み入れ、現地の一員となり忍耐強く生きていくのだ。日本人街、日本人コミュニティというのは、彼らにとっては余計なものなのである」とした。

 何かの理想を抱いて国を飛び出した人の多くは、確かに現地で自国民と付き合うことを敬遠するかもしれない。しかし一方で、企業の駐在員やその家族など、自分の意志で国を出た訳ではない人たちもいる。彼らはやはり、中国の人びと同様日本人どうしのコミュニティーに身を置く傾向がありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)