酒井法子
50歳、もう一度奮起したい
「電話一本とれるのか、お仕事の依頼をきちんと受けられるのかなど、不安もありました。雛が荒野に立ち、ピヨピヨと巣立つ感じですよ(笑)」
「4月末で退社し、新しく個人事務所『株式会社スマイル』を設立。前事務所のホームページには、これまでお世話になったお礼など、直筆のコメントが掲載されました」(スポーツ紙記者)
「私自身、何か不満があったわけではありません。ただ、40代後半から、この先、芸能界で活動させていただけるのはあと何日くらいなのか考えるようになったんです」
「今年50歳を迎えるにあたって、もう一度奮起したいと思うようになったんです。年齢もありますし、自分の思うままにやってみたいという気持ちが生まれました」
事務所からも独立し……
「事務所には1年くらい前に相談し、何度も話し合いを重ねました。“法子がそう思うのならやってごらん”と背中を押していただきました。
「不安がないわけではありませんが、たとえ世の中が平穏だったとしても、独立することにドキドキすると思います。でも、世の中がこういう状況だからこそ、誰かの笑顔を照らせる光になれたら……という思いのほうが強いんです。
これまで歩いてきた中で、私はたくさんの人に助けていただきました。そのおかげで今日があると思っています。私にできることは限られているかもしれませんが、デビュー当時から誰かを笑顔にしたいという気持ちが強いので、みなさんが笑顔になれるような仕事がしたいですね」
何事も一歩踏み出して新たな扉を開ける
「気分転換も兼ねてバッサリ切ったんです。デビューした当時は、ショートで“髪を伸ばしたい”と言っても、事務所の許可が下りなかったことも(笑)。でも、この年になると、誰かに何か言われることもないです。短いほうが私らしいかもしれませんね」
「息子とはお互い本音で話しています。だから、今回も“応援してくれる人がいるなら、やったほうがいいんじゃない?”と背中を押してくれました。息子は21歳になり、成長を感じるような意見を言うこともあります。彼が成人したことも後押しになりましたね」
YouTubeチャンネルも開設
「この前、息子から電話がかかってきて、“いま、表参道を歩いてたら、大きいテレビにママが映ってたよ。あのドラマに出るの? (テレビで)ママが俺を見て手を振ってたから、おもしろくてかけちゃった”ですって(笑)。どうやら、今度私が出るドラマ『プロデューサーK パート4』が流れていたみたいですね」
「すごく難しい分野だと思っていたんです。自分の中に確固たるテーマがなければ、手を触れてはならないジャンルでしょうからね。でも、これも、新しい船出ということで始めることにしたんです。
いまは、インスタグラムをはじめ、自分から何かを発信するのが当たり前になりました。人間、得手不得手はあると思いますが、私は始める前から“これはダメ”と躊躇せず、何事もまず一歩を踏み出し、新たな扉を開けたいと考えているんです」
“日本を元気に企画”ではコロナ禍に頑張っている人たちを紹介するため、都内の飲食店を訪れたり、37万円もするルイ・ヴィトンの財布を視聴者プレゼントにするなど、ユーチューブでも、“誰かを笑顔にしたい”という思いが軸になっているようだ。
「できること、できないことはあると思いますが、私が発信することで誰かの救いになったり、誰かの言葉を代弁できるきっかけにしたいと思っています。こういう世の中なので大変なこともあると思いますが、私自身楽しみながらやって、見ている方が“のりピー、次は何やるんだろう”と思うような企画をやりたいですね」
「やはり、ベースは歌とお芝居ですね。たくさんの方と出会い、さまざまなことを学んだら、思い出として書き留めたり、絵や文章にしたりして、みなさんからもらった言葉をとどめる。その言葉に対し、私から何か形にしていきたいと考えています。応援してくださる方に恩返しをしていきたいです」