小倉智昭
「いつごろからでしょうかね、番組降板を“卒業”と言い換えるようになったのは」
「局アナが番組を降りる際は、それこそ“卒業”でいいと思います。社員であれば次の番組があり、食いっぱぐれはないわけですから。芸能人の場合はそんなお気楽なことではない。稼ぎが減るわけですから。にもかかわらず、番組終了を一緒くたに“卒業”なんてあいまいな言葉にしてしまう。芸能メディアの表現が硬直していますよねぇ」
別番組で漏らした小倉智昭の本音
「よくオンエアーした、えらい」
「今年1月『とくダネ!』が終了するというスポーツ紙の報道を受ける形で番組で説明した小倉さんは、『次の世代の人にキャスターのポジションを譲って』『新たな人に始めてもらうのがいい』などと、“公式見解”を伝えていたんです。ところが、『ボクらの時代』では本音が出たんです」(前出・スポーツ紙記者)
「後進に道を譲った、みたいなきれいごとになっているけど、本音で言うとそうじゃないよね」
「発言は小倉さんのメッセージ。それをなかったことにはできなかったそうです」
「もともと『ボクらの時代』は、MCも台本もなく、芸能人が本音をしゃべるという点が魅力。せっかく小倉さんが本音を漏らしてくれたのに、カットはできないわけです。万が一、カットした内容が週刊誌に漏れれば、フジテレビの情報統制などと騒がれてしまいますからね」
「その発言には、スポーツ紙の見出しに対するちょっとした皮肉が込められていると同時に、自身が当初発した“公式見解”が局側の意向を忖度したものだと自己告発したものなんです。そう読み解くと腑に落ちると言いますか」
〈取材・文/薮入うらら〉