2012年、奇妙な生物10種

2012.12.20
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「吸血鬼イカ(vampire squid)」という英名を持つ頭足類、コウモリダコ(学名:Vampyroteuthis infernalis)の触手には、多数のトゲが並んでいる(2010年撮影)。一見すると牙のようだが、実際は肉質の「触毛」だ。粘液でまとめたマリンスノーを口へと運ぶ役割がある。

Image courtesy MBARI
【3.吸血鬼イカという英名をもつタコ】

「吸血鬼イカ(vampire squid)」という英名を持つ頭足類、コウモリダコ(学名:Vampyroteuthis infernalis)の触手には、多数のトゲが並んでいる(2010年撮影)。一見すると牙のようだが、実際は肉質の「触毛」だ。粘液でまとめたマリンスノーを口へと運ぶ役割がある。 モントレー湾水族館研究所(MBARI)のヘンク・ヤン・ホビング(Henk-Jan Hoving)氏によれば、(イカやタコなど)ほとんどの頭足類は生きているエサを捕食するが、コウモリダコの摂食器官や行動はユニークだという。

 例えば、触手が変形した「触糸」2本を使って海中のエサを探す。また、「触糸の先端にある吸盤はタコのように吸い付かず、マリンスノーの粒子をまとめるための粘液を分泌する」と同氏は説明する。

 この生物は、2012年にナショナルジオグラフィック ニュースで紹介した奇妙な生物の中から、編集部がピックアップした10種のうちの1種。

Image courtesy MBARI
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