イヌワシ

Aquila chrysaetos
山を背にしたイヌワシ
Photograph by Joe McDonald/Animals Animals—Earth Scenes
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早わかり

分類: 鳥類
保護状態: なし
食性: 肉食
寿命: 野生: 30 年
体長: 胴体 84 ~ 97 センチ; 翼長 約 2 メートル
体重: 3 ~ 7 キログラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 この力強いワシは北アメリカ最大の猛禽類であり、メキシコの国鳥でもある。イヌワシの頭と首には、濃い茶色で明るい金褐色の羽毛が生えている。非常に敏速で、時速240キロ以上のスピードで獲物に襲いかかる。
 
  イヌワシはそのスピードと鋭い鉤ツメを使ってウサギ、モルモット、地上性のリスなどを襲い、腐肉や爬虫類、鳥、魚、大型昆虫なども食べる。また、成長したシカを襲うことでも知られている。イヌワシが家畜を襲うことを恐れて、かつて牧場主たちが多数のイヌワシを捕殺したことがあったが、調査の結果、イヌワシによる家畜被害はわずかであることがわかった。現在はイヌワシは法律で保護されている。
 
  イヌワシのつがいは、150平方キロメートルもある縄張りを守る。一夫一婦主義であり、数年間連れ添うか一生相手を代えないこともある。イヌワシは崖や木、または電柱のような建造物を含む高い場所に巣を作る。大きな巣を作り、年に数回の繁殖期にその巣へ戻ってくる。メスは1~4個の卵を産み、つがいが40~45日間かけて卵を孵化させる。通常1~2羽のヒナが生き残り、約3カ月で羽毛が生えそろう。
 
  イヌワシの生息範囲は、メキシコから北アメリカ西部全体、アラスカ北部にまで広がっている。また、アジアや北アフリカ、ヨーロッパでもその姿が見られている。
 
  渡りをするイヌワシもいるが、生息地の条件によっては渡りをしないものもいる。例えば、アラスカとカナダのイヌワシは通常秋に南へ移動するが、アメリカ大陸西部に住むイヌワシはは一年中生息地を変えない傾向がある。
 
 

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