ハダカデバネズミ

Heterocephalus glaber
ハダカデバネズミ。セントルイス動物園で撮影。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
ハダカデバネズミ。セントルイス動物園で撮影。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
[画像のクリックで拡大表示]
早わかり

分類: 哺乳類
保護状態: なし
食性: 草食
体長: 頭胴長 8 ~ 33 センチ; 尾 8 センチ
体重: 28 グラム ~ 1.5 キログラム

ティーカップとの比較

分布

プロフィール

 デバネズミはおよそ30種類いるが、最も有名なのはハダカデバネズミだろう。体毛がなくしわしわの体は、まるで歯のついたソーセージのように見える。

 ハダカデバネズミは哺乳動物だが、ハチなど一部の昆虫のようなコミュニティーを作って生活する。数十匹のネズミが、1匹の女王ネズミを頂点とするコロニーで共同生活を営むのだ。繁殖できるのは女王ネズミだけである。働きバチにあたる働きネズミたちは突き出た歯と鼻を使い、群れ全体が暮らす穴を掘ったり、皆が食べる植物の根や球根を集めたりする。ほかのネズミは女王の世話をする。

 ほかの種類のデバネズミは、たいてい単独か少数の群れで暮らす。メクラネズミには実際は目があるが、とても小さくて皮膚と毛皮の下に隠れている。彼らは鋭敏な体毛の感覚に頼って地下の穴を進んでいく。デバネズミはほとんどの時間を巣穴の中での穴掘りとエサ探しに費やすが、ときおり種子などの植物を探しに穴から出てくる。

 生息域は地理的に広く、海抜以下の土地でも山腹の平原でも適応できる。穴を掘って生活するため、砂地やローム質の土がある場所を好む。多くのデバネズミはサハラ以南のアフリカで生息するが、メクラネズミは、主として南東ヨーロッパ、中東および地中海に面した北アフリカに分布している。

【動画】ハダカデバネズミ、酸素なしで18分生きられる(解説は英語です)
関連記事 老化細胞がたまりにくい仕組みを発見、長寿のハダカデバネズミ ハダカデバネズミの生殖能力は死ぬまで有効、人間の参考になるか ハダカデバネズミ、酸素なしで18分生きられる

おすすめ関連書籍

不老不死ビジネス 神への挑戦

シリコンバレーの静かなる熱狂

従来の老年医学、アンチエイジング医療とは一線を画する、革新的な長寿技術を追求する人々について書かれた本。最新の研究動向に加え、次世代テクノロジーに賭ける米国の投資家たちの熱意や、シリコンバレーの人脈図、ベンチャー企業誕生までの裏話がつぶさに描かれている。

定価:2,200円(税込)

動物大図鑑トップへ