個々の人間を形成するのは、先天的な遺伝か、後天的な環境か。双子の研究でその謎を解き明かす。

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双子が明かす生命の不思議

個々の人間を形成するのは、先天的な遺伝か、後天的な環境か。双子の研究でその謎を解き明かす。

文=ピーター・ミラー  写真=ジョディ・コッブ、マーティン・ショーラー

 「カエルの子はカエル」と言うが、果たして個人を形成するものは、先天的な「遺伝」なのだろうか。それとも、後天的な「環境」なのだろうか。その疑問を解く鍵として注目されているのが、双子の研究だ。

 ほぼ同じ遺伝子を持って生まれた一卵性の双子が、同じ環境で育っても体質がまったく違ったり、違う環境で育っても性格がそっくりだったりすることがある。そうしたさまざまな“不思議”を取り上げながら、最新の遺伝学で明らかになってきた「第三の要因」について考える。

編集者から

 今月号の表紙は、この双子特集のトップページも飾ってくれたかわいい双子のギル姉妹。右のジョアンナちゃんの左手に「Twins Days Festival」の文字が入ったリストバンドを発見しました。本編にも出てきますが、これは、毎年8月に米国のオハイオ州で開かれる双子の祭典。2011年は、なんと1700組を超える双子が集まったのだとか。「そっくりさんコンテスト」や「ゴルフトーナメント」など、たくさんのイベントがあるようです。ここで双子同士のカップルが生まれたりするんでしょうかね? ちなみに老若男女問わずとのことですので、双子の皆さん、ぜひ今年の夏は参加してご感想をお送りください!(編集H.O)

参考資料:『エピジェネティクス入門 三毛猫の模様はどう決まるのか』佐々木 裕之 著 岩波書店

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