冬季オリンピックで関心の高まる朝鮮半島。ここでは、米議会図書館から、朝鮮半島の古い地図を紹介しよう。過去何世紀もの間、朝鮮やその周りの国々がこの半島をどのようにとらえてきたのか、その一端が感じられるはずだ。

 世界最古の東アジア図の一つとされるのが、1402年に作られた「混一疆理歴代国都之図(こんいっきょうりれきだいこくとのず)」。原本はすでに失われているが、15世紀と16世紀に作られた写本が残されている(ただし、いくつかの改訂が行われている)。

 ギャラリー10点目の地図はその写本の一つで、1560年ごろに作られたものだ。右側の朝鮮半島は実際よりかなり大きく描かれており、左端のアフリカ大陸の大きさに匹敵する。対照的に、日本は小さく描かれている。

 以降も朝鮮半島はさまざまな地図に登場するが、ほとんどにおいて実際より大きく描かれた。

参考記事:
「CIAが歴史的な「機密地図」の数々を公開」
「20世紀の戦争プロパガンダ地図12点、敵はタコ」
「もはや海の珍獣図鑑! 16世紀の「カルタ・マリナ」」

文=Betsy Mason/訳=鈴木和博

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