エプロンの歴史 種類 メイド イギリス

【エプロンの歴史や種類】日本ではメイドエプロンより割烹着が人気?


こういったひとつの歴史を辿ると

頻繁にエジプトが顔を出してくる

でおなじみパウンドケーキ屋店主です。

いやー

エジプト

さすが絡んできますよね

音楽や指輪や鍵

なんでもかんでも

【起源はエジプトですけど?】

みたいな顔をしれっとしてきます。

1日が24時間という概念も

エジプトから始まった

なんて言われていますものね。

以前に書かせていただいた
【オリーブオイルの種類】ピュアとエクストラバージンの違いって何?
https://mipoundtokyo.com/poundcakeblog/2965/

そういえばこちらにもクレパトさんの話が出ていた気がします。

さあ本日は

そんなエジプト

ではなく

【エプロンの歴史や種類】

これについて書かせていただこうと思います。

【エプロンの起源はエジプト?】

エプロンの歴史 エジプト 起源 布
エプロンの歴史 エジプト 起源 布

冒頭に触れてしまいましたので

軽くここから始めていきましょう。

エジプトとエプロン

エプロンの起源

まさかの紀元前にまでさかのぼります。

神様や神官などがエプロンを身につけた姿の壁画や彫刻が残っていて

エジプトの壁画や彫像では

薄い麻布のエプロンを身につけた当時の人々の姿が数多く

これは儀式用の装束として権威を象徴するものだったのではないかと

多くの研究者により

そう言われています。

本当

その時代によって

ファッションセンスの違いって

スゴいですよね

というか

もはやこれって

現代のエプロンとは全く関係ない気がする

なんてパウンドケーキ屋店主は思ってみたりもします。

【肉屋さんはストライプエプロンにシェフパンツ?】

エプロンの歴史 種類 作業着 肉屋さん
エプロンの歴史 種類 作業着 肉屋さん

エプロンの歴史 種類 作業着 大工 Apronmen
エプロンの歴史 種類 作業着 大工 Apronmen

今では想像しにくいですが

その昔

布地はとても稀少なもので

中世以降のヨーロッパで

腰まわりに不要な布の切れ端をつけたりして

貴重な財産である衣類を守っていたそうです。

その端布の習慣が

現代の仕事着として進化していったもの

それすなわちエプロン

こうなるわけですね。

時代が過ぎ

国や街が発展していくにつれ

人々の職種分業化も進み

それに伴い各職を代表する特有のエプロンの歴史が出来上がっていくワケです。

職人達を

エプロンをした男たち = エプロンメン(Apron men)

こう呼び

それぞれの職種に合ったスタイルのエプロンというのが確立していきます。

灰色っぽいデニム生地に白ストライプでおなじみ

海外の職人男柄

ストライプは汚れが目立ちにくいという利点から

作業着のオーバーオールと共に

大工さんのユニフォームになったりと

イギリスでは働く男の定番柄となっていきました。

そしてもうひとつ

こちらもストライプといえばオレ達でおなじみ

「食肉店のストライプ柄エプロン」

正直

お肉屋さんのユニフォームといわれてストライプが浮かぶほど

日本ではそこまでの認識はない気がします。

日本のお肉屋さんのイメージって

白衣に帽子、それに長靴のイメージです。

ですが

ヨーロッパのお肉屋さんのストライプ柄はわりと浸透していて

これには理由があります。

ロンドン中心部に位置する精肉市場

「スミスフィールドマーケット」

そこの作業着としてのストライプ柄エプロンが肉屋さんのイメージとして植え付けられたようです。

そして現代にも歴史は引き継がれ

イギリスのお肉屋さんをはじめ

レストランのシェフなど

飲食ユニフォームといえば

ストライプ柄エプロンと

ここまでの認識レベルになりました。

現代のお店のエプロン柄は今ではとても自由ですけどね。

でも考えてみると

たしかにレストランやカフェ

自然と多くのお店が何故かエプロンを着けています

不思議といえば不思議です

ですが

良いですよね

こういうのって。

同じ職に長い間就いていると

当たり前かのように

その伝統スタイルが好まれるようになる傾向にあったりします。

相撲は裸にまわしをして髷を結う

みたいなことですかね?

すみません

これは反対

例外の方でした。

ですが今でも

ストライプ柄のエプロンにストライプ柄のパンツを履きこなし

「やっぱこれが肉屋のスタイルだよな」

って

実際にこういう人

ヨーロッパのお肉屋さんには

まだまだ多いのではないでしょうか。

お肉屋さんが肉をカットする際に油分や血による汚れが目立たない為とも言われていますが

真っ黒の方が目立たないのでは

なんていうのは野暮ってもんです。

ちなみにシェフパンツなんてものが最近日本でも若者に流行っているようで

こうして歴史を一度紐解いてから結びつけてみると面白いですよね。

【オシャレとしてのエプロンと仕事着としてのエプロン】

エプロンの歴史 種類 メイド イギリス maid
エプロンの歴史 種類 メイド イギリス maid

作業用のエプロンと貴族のエプロン

先程も書かせていただいたのですが

布そのものが貴重だった時代があるということを忘れてはなりません。

布生地の発展に加えて技術も進歩していった時代

貴族や上流階級の女性にお洒落な洋服が流行していきます。

そしてそれに伴い

こうしたお洒落な洋服が汚れないためにということで

ここでも洗いやすいエプロンが活躍

まるでエンゴロ・カンテ(N’Golo Kanté)のようですね。

そして更に時が経ち

洋服も機械化がされると

上流階級のものだったエプロンが

中流階級の女性たちの間にも広まっていき

色々なエプロンが登場します。

そしてその中で

「オシャレとしてのエプロン」「仕事着としてのエプロン」

といったように

立場により使い分けられるようになります。

仕事着としてのエプロンは仕事と身分によって

その材質や装飾により差別化がされていて

仕事着エプロンはこの辺りから

メイドやハウスキーパーの洋服となっていったようです。

【日本のエプロンは割烹着と前掛け】

エプロンの歴史 メイド 日本のエプロン 割烹着 前掛け
エプロンの歴史 メイド 日本のエプロン 割烹着 前掛け

 

戦前はまだ

「割烹着(かっぽうぎ)」

「前掛け」

このスタイルが主流でした。

完全に機能重視です。

しかしオリンピック景気に代表される昭和40年代に入った経済成長期

国民の生活スタイルも変化して

日本でも洋服が増え

家庭内でも

着物の上に羽織る白い割烹着から一転

海外から輸入されたお洒落エプロンがその人気を奪い

「実用的な作業着」から「おしゃれなホームウェア」へと

時代が動いていったようです。

エプロンを着る理由ってそもそも

衣服が汚れないようにする

タオルや手ぬぐいの代わりになる

この程度の認識でしたものね

着物の方が減ってしまうと・・

お店だと

ビジュアル的な統一

もしかしたら

「作業」や「仕事」に気持ちを切り替える

みたいな効果があるのかも分かりませんが

現代では

家庭でエプロンをつけて作業をする方は

やはり減少しているようで

その事もまた時代を感じさせてくれますね。

【現代エプロンは2種類/胸当てエプロン・腰エプロン】

エプロンの歴史 種類 作業着
エプロンの歴史 種類 作業着

エプロンの歴史 ウェストエプロン カフェエプロン サロンエプロン ソムリエエプロン ギャルソンエプロン
エプロンの歴史 ウェストエプロン カフェエプロン サロンエプロン ソムリエエプロン ギャルソンエプロン

現代エプロンは2種類

「胸当てエプロン」と「腰エプロン」に分かれます。

【胸当てエプロン】
上半身を汚れから守る役目で
主に調理などで上半身が汚れやすいキッチンスタッフなどが着用しています
ビブエプロンとも呼ばれていて
一般的に「エプロン」と聞いて思い浮かべるのはこちらではないでしょうか。

【腰エプロン】
下半身の汚れをガード
メニューを運んだり接客するホールスタッフなどが着用しています。
こちらには様々な名称があり

ウェストエプロン
カフェエプロン
サロンエプロン
ソムリエエプロン
ギャルソンエプロン

レストランなどでは略してサロンなんて呼ばれています。

ギャルソンエプロンの由来は

フランスのカフェの給仕(ギャルソン)が着用していたことからだそうです

【カフェエプロンが広まったのは意外にも炭鉱】

エプロンの歴史 種類 作業着 フランス ギャルソン
エプロンの歴史 種類 作業着 フランス ギャルソン

【カフェエプロンが広まったのは意外にも炭鉱】

作業着として人気だったエプロン

フランスの山岳地帯にあるオーヴェルニュ

オーヴェルニュ人の当時の仕事の多くは

水を桶で運び売り歩く「水運び屋」

夏に比べて水の需要が少なくなる冬には

水運び屋の収入がどうしても減ってしまい

そこで彼らは副業として

冬に需要の増える「炭」を売る炭屋の仕事をすることにしました。

となると

炭屋をやるには炭をストックしておく場所が必要なので

オーヴェルニュ人は家賃の安い裏のとおりに小さな炭場を構え

その炭を置く倉庫として小屋を借りるようになります。

ですが炭のためだけの小屋ではもったいない

ということで

空いたスペースでカフェを始め

すると意外にもこのカフェは当たり

真似をする人がどんどん増えたのです。

この水運び屋のユニフォームの名残が

フランスのカフェの給仕(ギャルソン)

すなわち「カフェの制服はギャルソン」だそうです。

炭屋なのでエプロンの汚れを隠すために黒や濃色のエプロンを使用していて

それに伴いカフェ店員のエプロンに多いのは黒や濃色のエプロン

こういったストーリーがあるようです。

なんか良いですよね

好きなお話です。

【エプロンの歴史や種類】日本ではメイドエプロンより割烹着?まとめ

エプロンの歴史 種類 作業着 カフェ レストラン
エプロンの歴史 種類 作業着 カフェ レストラン

【エプロンの歴史や種類】

こうしてみると

エプロンひとつで

その歴史や背景

エプロンの種類など

色々と知ることが出来るので

面白いですね。

これからカフェやレストランに行った際には

ここのカフェはギャルソンエプロンだ

確か隣のレストランはストライプ柄エプロンだったな

なんて思うのも

意外と楽しいのかも知れないな

ってパウンドケーキ食べながら思いました。

パウンドケーキ専門店 ミパウンドトーキョー mipoundtokyo 東京
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