金美徳さんによる.「韓国、および韓国企業論」と「北東アジア経済圏」の話。興味深かったです。 [講演会・セミナー]

先日11月22日に多摩大学の金美徳教授による講演を聴く機会に恵まれました。なかなか刺激的でした。

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韓国通の金さんによるお話。下記3項目が柱となってました。
1.韓国経済と韓国企業
2北東アジア経済圏
3.日韓企業連携

総括するとこんな内容です。
企業だろうと、国だろうと韓国の危機意識は日本の比ではない。リスクは取らざるを得ないし、リスクを取りかつ犠牲も覚悟して徹底的にそれも一気に事をすすめているのが今の韓国。実際良い面ばかりでなく、韓国国内では相当な犠牲を生んでいる。日本が韓国を真似る必要は無いが、そういうことを知っておく必要はある。

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日本企業と韓国企業の対比。それに加えて、日本政府、韓国政府との比較が実に興味深い。企業間の違いが政府間の違いに通じている。これは国民性、文化の違いを反映しているのだろうか。
象徴的な表現に「韓国は、積極的にリスクを取るのにたいして、日本は、リスクを避ける。」
   
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日本が経済面で韓国に負ける。という内容です。ゴールドマン・サックスの立てた経済見通し。1992年から今年で18年も続いている日本の失われた18年(構造問題が引き起こしているデフレギャップ)ですがこれが失われた30年間が現実となると、十分真実味が出てきますね。

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 ■韓国企業の徹底した製品開発の現地化。
   韓国企業が現地のニーズに合わせたユニークな商品を作った例なども興味深い
   韓国企業の経営スタイルを「マーケティング指向」と呼び、
   日本企業の経営スタイルを「ものづくり指向経営」と呼ぶ理由らしい。

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浅田真央とキムヨナ.jpg
■この違いは、国民性なのか?
(産業界のみならず、スポーツでも良く似た例がある。)
   キム・ヨナもマーケティング指向。トリプルアクセルが飛べない。
   (技術的には勝てないとみて)
   採点方法の傾向に演技をあわせ、見せ方に拘った。
   対して、真央ちゃんは、トリプルアクセルに拘った(技術にこだわった。)

 なるほど、しっくりするなこの表現。

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■アジアの地図をもういちど良く見よ!
経済圏(ビジネステリトリー)に関しての提案これが大変僕には新鮮でした。
日本からは、ASEANしか見えていないようだが、「北東アジアが面白い!」というのが金教授のポイントでした。日本復活のために、”アジアの地図をもう一度良く見よ!”とアドバイスしていた伊藤元重さんの言葉を思い出しました。

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■環渤海? そういう見方があったか。
これ、みる角度をどうみるか。断面をどう切って分析、方向性を決めるか。の事例ですね。センスが重要。そういう意味でなかなかセンスありと見ました。
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多少、韓国の身びいきとも取れる内容、発言ともとれる場面もあったが、もしかしたら日本人が現実から目を背けているだけかも。刺激的かつ気付きの多い講演会でしたね。

ではでは。
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DJオポンティーヌ


練習台になるだけで、喜ばれてお礼まで貰えるんだぜ!?
こんな気持ち良くて、楽な人助けあるんだったらもっと早くやってればよかった(笑)
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by DJオポンティーヌ (2010-11-26 13:38) 

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