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2018.01.23

【魚のプロ直伝】意外に簡単、家で作れるあん肝のレシピ。日本酒が止まらない!

あん肝のイメージ

居酒屋の人気メニューあん肝。実は自宅でも簡単に作れるって知っていました? 材料はフレッシュのあん肝、塩、酒のたった3つだけ。調理もわずか4工程でできあがるのでとってもシンプル。あん肝の下処理や火通しなども実際にやってみると意外に簡単なんです。

魚のプロ、伊勢丹新宿店<東信水産>の石戸宏さんが、自家製あん肝の作り方を教えます。

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意外に簡単! 「あん肝」はたった4つの工程で作れる

◆ステップ1 あん肝の下処理をする

あん肝の血管と薄皮を取り除く。丁寧に行うことで仕上がりの食感がよくなる。

◆ステップ2 酒に浸けて、臭みを取る

酒であん肝の生臭さを取り除く。

◆ステップ3 アルミホイルで成形する

あん肝をアルミホイルで包み、丸い棒状に形を整える。

◆ステップ4 蒸し器で20〜30分ほど蒸す

中火で蒸してゆっくりと均一に火を通す。

【良質なあん肝の選び方】脂がのったあん肝はオレンジ色!

あん肝(生)のイメージ

あん肝は鮮度が命。新鮮なあん肝は、ふっくらとしてつややか。乾いていたり、黒ずんでいたり、やせているものは、状態がよくありません。

あん肝のオレンジ色の部分

「全体的ににじみ出ているオレンジ色があん肝の脂です。この脂がうまみを左右するので、オレンジ色がほどよくあるものを選びましょう」

おうちで作れる、絶品「あん肝」のレシピ

材料(作りやすい分量)

  • あん肝(生)…ひと腹
  • 酒、水…各250ml
  • 塩…小さじ2(10g)

作り方

1 あん肝の血管と薄皮を取り除く

あん肝の血管と薄皮を取り除いている様子  

あん肝の中央を通っている太い血管を包丁で取り除く。血の塊があれば、包丁の刃先で切り込みを入れ、指でしごく。薄皮を指先でつまみ、端からはがす。

「血管や血の塊をどこまで取り除けばいいか迷うと思いますが、基本的には表面上の目に見える部分だけで大丈夫です。あん肝を切り開いて血管を探ったり、細かい血の塊を一箇所一箇所しごいたりする必要はありません」

あん肝を水で洗っている様子

切り込みを入れた血の塊の部分や汚れを、水で洗い流す。

2 酒、塩、水を合わせた液体にあん肝を浸す

(左)液体をかき混ぜている様子(右)あん肝を日本酒に浸けている様子

ボウルに酒、塩、水を入れ、よくかき混ぜる。下処理したあん肝を入れ、常温で30分ほど置く。

「酒で生臭さを取り除き、塩であん肝にほどよい下味をつけます。塩分があん肝に染み込むよう、塩はしっかりと水に溶かしましょう。あん肝が小さかったら、浸す時間は20分ほどでも大丈夫です」

あん肝の水けを拭きとっている様子

30分ほどたったら、ペーパータオルで水けを拭き取る。

3 アルミホイルであん肝を包み、成形する

(左)あん肝を手前に置いている様子 (右)あん肝を丸めている様子

アルミホイルをあん肝の1.5倍の長さにカットして広げ、あん肝を手前に置き、手でしっかりと締めながら棒状に巻いていく。

アルミホイルの端を絞っている様子 

アルミホイルの両端を絞り、形を整える。竹串で数ヵ所穴を開けておく。

「アルミホイルの両端はキャンディのようにしっかりと絞って。火を均一に入れるため、竹串で刺して数ヵ所穴を開けておくとよいでしょう」

4 蒸気が立った蒸し器に入れ、中火で20〜30分ほど蒸す

あん肝を蒸している様子

「加熱時間はあん肝の大きさにより異なります。小さめだったら20分ほどで火が入るでしょう。火が通ったかどうかはアルミホイルの外側から竹串で刺してみて確認を。蒸し上がっていない場合は、穴を開けた部分から生のあん肝が出てきます。何も出てこなければ火が通った証拠です」

常温で粗熱を取り、冷蔵庫で冷やしたら完成。食べやすい大きさに切り分け、器に盛る。

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日本酒が止まらない! おなじみの居酒屋メニューが完成

あん肝のイメージ

意外に簡単にできあがった自家製のあん肝。お味はというと、とにかくその美味しさにびっくり! ほどよくのった脂の濃厚なうまみが口いっぱいに広がります。日本酒にしっかりと浸けているので生臭さは一切なく、ねっとりした滑らかな舌触りは、まさに「海のフォアグラ」と称されるのにふさわしい味わい。正直に言って、市販品を上回るんじゃないか!? というほどの高い完成度です。

「ポン酢につけて食べたとき、ちょうどいいくらいの塩加減にしています。好みでもみじおろしを添えてもいいですね」

こちらも絶品! 「あん肝の旨煮」のレシピ

あん肝の旨煮のイメージ

「これも美味しいですよ」と石戸さんがおすすめしてくれたのが、「あん肝の旨煮」。甘辛く煮付けられたあん肝には、ほんのりと山椒の風味が効いていて絶品!

<材料>(作りやすい分量)

  • あん肝(加熱済みのもの)…1/2腹
  • 水…300ml
  • 醤油、酒、みりん…各50ml
  • 砂糖…大さじ1と1/2
  • しょうが(薄切り)…2〜3枚
  • 実山椒の佃煮(あれば)…小さじ1/2

<作り方>

1cm幅の輪切りにしたあん肝と残りの材料をすべて鍋に入れ、中火にかけ、煮立ったら弱火にし、20分ほど煮る。

伊勢丹新宿店<東信水産>では、生のあん肝は新鮮なものが入荷したときだけ、店頭に並ぶそう。確実に購入したい場合は、事前に予約しておけば、取り置き可能。自家製あん肝作りにチャレンジしたいときは、問い合わせてみてください。

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文: 斉田麻理子

写真:菅井淳子

バイヤー・スタイリスト / 石戸宏
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。秋田県の料理屋に生まれ、もともとは料理人を目指していた経緯から、ふぐ調理師の免許も所持。休日もキッチンに立ち、料理した魚をアテにお酒を飲むのが楽しみ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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